「悪は存在しない」を観てきました。
長野にある高原の町で娘と2人で暮らす巧(大美賀均)。
きれいな湧き水、野生のシカ。そこに芸能事務所から持ち掛けられるグランピング場の話、戸惑う住民、紛糾する説明会…。
となれば、東京対地方、資本対生活…という対立構造に地元内の軋轢となりそうだが、そうはならない。
移住者の多い町、社長のやり方に共感できない開発側の従業員…。明らかな?「悪役」はいささか遠いところ。
そんな微妙な空気をはらみながらの展開だけど、「無傷」では済まない。
半矢…手負いの獣。すっきりしない終わり方だが、それでいいのかもしれない。
濱口竜介監督。