TILLを観てきました。

 

14歳の少年がミシシッピでリンチのうえ殺害されたことがきっかけで、その母親が公民権運動にかかわることとなった実話ベースの作品。

シカゴで働くシングルマザーのメイミー(ダニエル・デッドワイラー)の14歳の息子エメット(ジェイリン・ホール)が、シカゴを離れてミシシッピ州マネーの親せき宅を訪ねる。エメットが雑貨店の白人店員に口笛を吹いたことから、複数の白人にさらわれてリンチを受け、殺害される。

息子を失った悲しみと怒りから、遺体を引き取り、遺体を見えるようにして葬儀をする。そして殺害者の裁判を経てその後の公民権運動にかかわりを持ち始める。

南部での黒人の置かれた立場、白人たちの黒人への扱い。70年を経てポリティカル・コレクトネスは定着したのだろうが、本音の部分はどうなのか。考えさせられる。そして根によりも、正義感というより母親の強さに打たれる。

 

シノニエ・チュクウ監督。