なぜ君は総理大臣になれないのかを観てきました。

 

当選5期、49歳の香川県地盤の衆議院議員小川淳也氏を17年間追い続けた大島新監督によるドキュメンタリー。

総務省を辞めて地盤、看板、カバンなしで、政治思想を高く掲げて家族や支持者に助けられながら地元メディアの一族である自民党現職議員との選挙戦に挑む。比例区復活当選を繰り返すがゆえに党内では発言力が弱く、権力への欲望も足りない氏は、家族からも「政治家に向いていないのでは」と言われる始末。

 

本作で初めて氏を知ったが、野党再編の波に翻弄されながらも政策を訴え続ける姿勢、家賃が4万7千円の借家暮らし、野党議員でありながら田﨑 史郎にも目を掛けられるユニークさ、

そんな彼の魅力に引き込まれる。

理想や信条に共感するかどうかはさておき、熱意や誠実さは伝わってくる。100か0ではなく、51対49で勝った51が49の思いを背負う、そうあるべきだと思う。