昨日、手に入れたばかりなんですが、一気に読んでしまいました。
信長とはどんな人物だったのか。それを彼と対峙した五人の人物の視点から描いた作品です。
「信長、天が誅する」 天野純希著
 |
信長、天が誅する (幻冬舎単行本)
Amazon |
その五名は今川家の家臣であったり、お市の方であったり、本願寺の僧、武田信玄の息子、明智光秀なのですが。
それぞれが信長へ向ける心に抱え込んだものが、ああ、と思ったり、意外に感じたり、これはもう信長という信仰のような気もして。
では、彼自身はどうなんだろうかというのは、これから木下先生や杉山先生の本を読み続けて答えを見つけたいと思いますが、私の中では歴史の分岐点で現れる異端児なのかもしれないと感じました。
ただ、彼が望んだという天下布武を求めるには、彼の生きざまはあまりにも苛烈であったような気もします。
平和を求める気持ちは間違いなくあったのだと思うのですが、戦国時代では、彼はこうしていくて生きてゆくしかなかったのかもしれないと思うと切ないです、
ちなみにお市の方を主人公にした「鬼の血統」と、やはり彼がいなくてはということと、私がこの光秀がものすごくかっこいいと思ったんですね、彼が主役の「天道の旗」がお気に入りです
最後の締めはやはりあの言葉です。
大変、楽しい時間でした。おすすめの一冊です。