9月6日早朝に北海道厚真町で大きな地震がありました。
札幌でも地域によっては道路が陥没したり、液状化が起こったりと大きな被害が出ました。しかしそんな情報が入ってきたのは、地震からしばらくたってからでした。
その日、自宅は幸いそれほどの揺れではなく、そのために朝起きてこんなに大変になっているのかと気付かされるところからスタートしました。
いつもの風景は変わりないのに、電気がつかず静まりかえった市内。早朝町自身が息をしていない。そんな空気でした。
少しずつこれはまずいことになってるぞと実感し始め、クリニックはどうするか、家族はどうするか頭を巡らせます。
Lineで職員数名とは連絡がとれたのでひとまず出勤。子どもたちには買い置きしてあるパンを食べてどうにかするよう言っておきました。
クリニックもものが壊れるなどの被害はなし。しかしほぼすべての機能を電気に頼ってるため、予備バッテリーを使っても数時間、ごく限らてた電子カルテのみ。加えて近隣の薬局も停電で電子カルテは動かない、調剤のための機械も動かせないということで軒並み営業できず。どうにか開けてくれていた調剤にお願いして今日中に薬が切れてしまうどうしても必要な方のみ、不十分な処方しか出来ない事をお伝えしてどうにか最低限の診療を確保しました。
停電はまだしばらく続くという情報が流れ、明日以降もどうやって乗り切ろうと考えていたその日の15時に電気が復旧しました。
9月7日はは電気が通り電子カルテなどの機器類は動きますが、まだ地下鉄が止まっており、信号もあちこち止まったまま。職員が1名しか出勤できず、やはり臨時での対応にならざる負えない状況が続きました。
9月10日はやっと職員も揃い通常の診療が再開。とはいえ、先週に来れなかった患者さんの受け入れ、急に体調を崩された方の対応など、やはり普段とは違う雰囲気の中での一日でした。
少しずつ日常が戻ってきている実感とともに、今後計画停電がはいるかもしれないと言われていますし、今回のことを振り返って改めて緊急時の備えを考えねばと思うのでした。