入社から約10年、おじさんの勤務態度を見ていて、どうにも健常者には見えませんでした。


なので私はずっと おじさんは発達障害 だと思っていました。


周りも、ハッキリと 発達障害 とは言わなかったものの、そうなのかもという雰囲気がひしひしと、

おじさんを気遣う言動から伝わりました。


「おじさんの乱」が起きてから初めて会社代表に、おじさんは健常者だと言われました。



会社はおじさんを雇っても国から補助を受けてもいない、と。

社会奉仕、地域貢献で頼まれておじさんを雇っている、と。

おじさんは皆と同じ給与だ、と。



あまりにも衝撃で、現場のベテランの人に話すと、その人たちも知らなかったとかなりビックリしていました。



現場の人達は、おじさんの言動による計り知れない心労をずっと昔から抱えていました。



きちんと検査をしていれば、おじさんは国からの補助が違ったのでは?と思います。



おじさんにしたら、普通に生活をしていても生きにくい所がいくつもあったと思います。


おじさん自身も、

「結婚したいが子供は要らない。自分みたいになったら可哀相だ。」と、自分について考えていた様子でした。



ただ、おじさんは、健常者でした。



「おじさんの乱」が起きたとき


発達障害があるから、可哀想だから、会社の体裁もあるから通報できない、


あのときそう思った自分が馬鹿みたいでした。