石田 衣良『エンジェル』 読後感をちょこっと・・・
幽体となった主人公が 瞬間移動だけでは無く 訓練によって 視覚化 聴覚化 さらに言語化も成功するようになり 自分の死の理由を 追求していく内容だったけど
始まりが死の直後からだったのに 死にいたるまでの2年間の記憶が無い状態から いきなり死後の『生』を生きる・・・という この 設定に わくわくした 面白かった
同じように 他の幽体とも出逢って
「知らずに済んだほうがいい真実もある」
「知ってしまったばかりに 恨みを持ったまま死後の『生』を生きる事は地獄以上の苦しみを抱える事になる」と諭されるのだが 追求し続けていくという内容 満足でしたよ!
死後の『生』という意味で
私が小さい頃より持っていたのは 友達に仲間はずれにされり 大人が隠している事柄を
死後(しかも直後)自分は全て知る事ができる という(根拠の無い)『確信』だ
これは いつ頃から持ち出したか 自分でも記憶は無いが
小学校低学年の頃には すでに確信していた記憶がある
私を仲間はずれにして 自分達だけがわかる隠語を目の前で使っているのを見て
「いつか 私には 全部知られてしまうって事がわかってないなんて かわいそうなヤツら~」と思っていたし
大人にも同じように「今 隠しても無駄なのに・・・」と思っていた
その事をかなり成長してから 何かのはずみで友達に話した時 友達は驚いて
「え~!そんな事考えた事も無かったよ~」と言った
「うそ~!誰もが感じている事だと思っていたよ確認し合わないだけでさ~」と応えたが
どうやら 皆 同じ事を感じているわけではなさそうだ・・・と その時は思った
その後は そんなテーマのおしゃべり相手も無く(その時も本題はソレではなかったが・・・)
今は「変な事考えてる子だったのかな~?」とは思うけど・・・
幼くして確立された『確信』は揺らいでいない