今所属している在宅コールセンターの求人募集の内容には、「商品名や個数、名前や住所などを聞くだけの簡単な仕事です」と
書かれていた。
でも実際にやってみると、ぜんぜん簡単なんかじゃなかった。
- 「テレビを見て電話した」というだけで、商品名も商品番号もわからんとぬかす客。
- 耳が遠すぎて何度も大きな声で説明しなきゃならない客。
- やたら偉そうに高圧的な態度で質問を繰り返し、カスタマーサポートにふると、面倒くさがって怒り出す客。
- 「何時間も前からかけているのにぜんぜん繋がらなかった」と、開口一番グチる客。
- 「商品が届かない」と、怒り心頭でかけてくる客。
- 認知機能が衰えすぎて、こちらの話が理解できない客。もはや住所や電話番号があやふやな客もいる。
上記のような面倒な客の対応も大変なのだが、さらに通販会社直のオペレーターではない私たちは、さまざまな通販会社を掛け持ちで担当しなければならず、私は現在、20社近くも担当している。
業務ルールが共通していればいいのだが、各社それぞれ微妙にルールが違うので、それらを把握しておくだけでも大変なのだ。
たとえばA社とB社はキャンセル・変更の受付OKだが、それ以外の会社はNGとか、たとえばC社は固定電話の番号でなければ振込用紙は使えないなど、通販会社ごとに細かいルールがいろいろとある。
そういったルールを把握するだけでも、頭の悪い私には一苦労なのだ。
だが現在、私を1番悩ませているのは、定期コースを勧めなければならないことである。
テレオペ業界では「アップセル」や「クロスセル」とよばれる、いわゆる営業トークである。
この営業トークを話している途中で、あからさまに嫌そうに面倒くさそうに「使ったこともないものを定期で買うつもりないから!!」とか「あぁーもう、その話はいらん!!」などと、怒り気味に言われることがあるからだ。
そもそもさ、定期コースで売りたいなら、テレビやラジオのCMで、「定期コースのほうがお得だよ!!」ということをアピールし、最初から定期コースのCMすればいいじゃん。
それなのにCMでは、たとえば500円のお試しセットを紹介しておいて、いざ電話をしてみたら、定期コースを勧められるわけだ。
これでは半ば客を騙しているようにも思えるし、定期コースの説明を、ウザがる客の心理も理解できる。
こっちはクソ安い時給で働いてるんだから、私たちオペレーターが客から怒られるような売り方はやめてもらいたい。
500円のお試しセットのCMを流したのなら、それを受付するだけでいいではないか。お試しセットを送る時に広告も入れておき、その広告に定期コースのお得さを書いておけば、お試しを使って気に入った客は、自ら定期コースを申し込むだろう。
だからもう500円で釣って電話をかけてきた客に、定期コースを勧めるなどという騙し討ちのようなやり方は、ホントにホントにやめてもらいたい!!!