平日は施設に入れられていたが、私も兄も週末は親戚の家をたらいまわしにされていたらしい。

父は若いし遊びたかったからだと思う。

継母には「独身」とウソをついて付き合っていたらしい。

 

親戚から「早く迎えに来い」って言われたのをきっかけに継母は子供がいることを知る。

まずは兄だった。兄はかわいかったから継母は受け入れたらしい。そのあと私もどこか親戚にあずけられていて、私がいることも知ったとか。その時継母は、「騙されたあんたもいるなんて、それだったら結婚しなかった」と当時の気持ちを私に言ってきた。中学生の頃だ。

そういう経緯で二人は一緒になった。

 

幼稚園、小学生の頃はとにかく兄といつも一緒にいた。兄は私がいじめられていることを知っていたから、いつも私を連れだしてくれた。同級生と遊ぶ時もいつも連れて行った。友達に「なんでいつも妹連れてくるの?」って聞かれても「こいつが行きたいって言うから」って。私は最初「行きたいなんて言ってないのに」って思っていたけど、兄の優しさだったのだ。

私と継母を二人にしないようにしてくれていた。まだ小学生だったのに。

 

小学校低学年になると一軒家の借家に引越した。

引っ越す前の家からわりと近いけど、子供の私たちからするとかなりの距離があった。それを自分たちの荷物は持って歩いて運ぶように言われた。私たちの荷物なんて車で一緒に運んでくれてもいいのに、遠い道のりを歩いて運んだ。

とにかく母親の機嫌が悪いと家から追い出された。近所を一周走って来い、二週走って来いって言われたけど、いつも兄が俺も走るわって一緒に走ってくれた。馬鹿正直に走っていたら、走らなくていいって兄に言われて、のんびり歩いたこともあった。

 

兄はおばあちゃん子だったらしく、離婚する前の家も覚えていた。当時は叔母が住んでいるとかで、よく二人で自転車に乗って、その家を見に行っていた。訪ねるわけでもなく、ここに住んでいたんだよって。

私はある日、一人で自転車に乗って今の新しいお母さんにいじめられているという手紙を書いて叔母の家に投函した。だけど何も変わることはなかった。