2018年7月号の

作業療法ジャーナルは

発達障害の特集号です。

こちらの本から、

各専門職の方が書かれた内容をまとめて

ご紹介します。

 

総論「発達障害とは」

 

よこはま発達クリニック 内山登紀夫院長 著

 

7.病態-認知心理学視点から

自閉症スペクトラム(以下、ASD),ADHDの認知特性は

自己でコントロールすることが難しい。

注意を受けて自己評価が下がり、

2次障害につながりやすい。

 

 

ASDの認知特性

 

脳の情報処理の機能に障害があり

認知の仕方に肩よりがみられる。

視覚的な情報処理が得意な面もある。

ASDにみられやすい認知特性は以下の通り。

 

()注意移行の障害

あることに集中しすぎてしまい、

別の事に注意を移すことが難しいことがある。

 

()中枢性統合能力の弱さ

全体の意味よりも細部に注目しやすく、

状況理解の際、最も重要な情報をとらえることが苦手。

 

()同時処理の苦手

二つの情報や行為を一度に行うことが難しいことがある。

 

()実行機能障害

物事を実行するために計画を立てたり

組織化する実行機能という。

優先順位を考えたり、

行動の切り替えが苦手なことがある。

 

②ADHDの認知特性

 

ASDの実行機能障害や注意の障害が

共通してみられやすい。

また、遅延報酬、時間処理の認知特性が

議論されている。

 

()報酬系の障害

定型発達の子どもよりも報酬をすぐに求める傾向がある

 

()時間処理障害

時間の感覚を理解し区別することに

困難がみられることがある

 

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続く

 

特性によって、

お子さんが日常生活で困難を抱えて

注意を受けたりすることも多いかもしれません。

しかし、どんなに注意や叱責をしても

特性を自分でコントロールすることは困難です。

 

一つの事に集中できる、とか

細かい事に気が付ける、すぐに行動できる、など

長所になる特性に保護者さんが気付いてあげて

具体的に伝えたり、褒めると

本人の自信につながりますねキラキラ

 

また、入園や就学の際に、

お子さんの長所も伝えておくと

先生やお友達との関係作りに役立つと思います音譜

 

次回は、治療の概要

早期支援の課題などについてまとめます。