僕は一応10年以上ギター教室で講師をやらせて頂いています。

そんな僕からギター演奏に関するお話をちょっとします。

 

もし僕が生徒さんに「ギターを弾く時に右手と左手ではどちらが難しいと思いますか?」と質問するとします。すると恐らくほぼ全員が「左手」と答えると思います。(右利き用のギターの場合で今回のお話は進めていきます)つまりネック側の手です。

 

確かに左手の方にスポットライトを当てがちで、それは間違いではないのですが、左手の難しさとは…同時に複数箇所を抑えて和音を出す。ソロの速いパッセージを弾く時の素早い移動。大きく分けるとその2つが左手の難しさだと思います。そしてこれはどちらも反復練習する事によってかなりの割合で解決される問題でもあります。理由は以下の通りです。

 

左手も右手も正しいフォームを身につける事はとても大事な事です。

しかしもちろん誰もが正しいフォームで弾いている訳ではありません。

独自の間違ったフォームで弾いていると手を故障してしまったり、

綺麗に音を出せなかったりしますが、ちょっとだけ崩れたフォームなら大丈夫な場合もあります。

そのちょっとだけ崩れたフォームの許容範囲が左手の場合は右手のそれよりかなり広いのです。従ってちょっとだけ崩れたフォームで弾いている名手は大勢います。なので反復練習している内になんとなく独自のフォームに落ち着いて特に問題もないとなる場合があるのです。

 

しかし右手の場合は、その人に合った正しいフォームでないと速く弾けません。

ゆったりとしたフレーズしか絶対に弾かないと言い切れるのならそれでも問題ないのかも知れません。しかしある程度は色々なフレーズを弾きたいと思うのであれば、それぞれに求められる速さに対応出来る様にする必要があります。これは何もイングヴェイさんの様な速弾きの話ではありません。ごく普通に速く弾くレベルの話です。

 

例えば…。

エディ・ヴァンヘイレンさんのハミングバードピッキング。

これはボディへの接点が僅かな為不安定で万人向けでは無いと思います。

 

ジョージ・ベンソンさんの逆アングルピッキング。

これはピックの先端を上向にするフォームですが、ベンソンさんほど上に向けないならある程度は万人向けと思います。少なくともハミングバードよりは。

 

他にもサークルピッキング等色々ありますが、これらの中で何が自分に向いているかの見極めも難しいですし、とても根気のいる作業です。

 

他にも右手には、フィンガーピッキングやカッティング、ストローク等色々な弾き方があります。しかも右手の説明や解説は左手より少ないと思います。

 

従って本日の結論(どどん)

上達するに伴って右手の難しさを感じる!

でした。

 

因みにこのアルバムは全てフィンガーピッキングです。