俺は今もそうだけど、一時期坂本教授に物凄く憧れてた。1stアルバムの「千のナイフ」から2004年の「キャズム」までかな。
知的なところがとても魅力的だし、世界的な評価を勝ち得ているのも本当に素晴らしいが、やはりなんと言っても、その作品のクオリティに舌を巻いた。
「全仕事」という分厚い本があるんだけど、その中に数百もの楽譜が記載されていて、俺はその全てを分析した。
坂本教授のあの繊細なクリスタルの様な透明感のある美しい響きはどういう仕組みなのか?を徹底的に解明してやろうとした。
そしてその秘密を理解すればするほど自分との差に愕然とした。と同時に自作曲のクオリティは少しずつ上げられた。でもやはり未だに何万光年もの隔たりがある。まだまだ。