今日はこちらのニュースから。
 
 
これは、先日までWBCがおこなわれていた野球の世界ランキングです。WBCは優勝できませんでしたが、侍ジャパンがランキング1位で悪い気はしませんね。
 
 
スポーツでは、こういった世界ランキングがよくメディアに取り上げられます。でははたして、このランキングにはどれほどの信憑性はあるのでしょうか?そもそもランキング算出方法ってご存知ですか?…ということで、今日はサッカーのFIFAランキングについて詳しく解説したいと思います。
 
 
 
 
FIFAランキングの信憑性と重要性
 
結論から言うと、現行のFIFAランキングの算出方法はアジアの国のランキングが上がりにくいシステムになっています(理由は後述)。そんなシステムでは、あまり信憑性がありませんよね。でもこのFIFAランキング、ワールドカップ予選や大陸チャンピオンを決める大会の組み合わせやワールドカップのシード国の割り当てに使われる重要なものなんです。
 
 
何故アジアの国のランキングが上がりにくいのか気になると思いますが、まずはランキング算出方法についてお話しします。
 
 
 
 
算出方法はそれほど複雑ではない
 
FIFAランキングはザックリ言うと、以下の方法で算出されます。
 
過去4年間の国際Aマッチを対象にする
・ランキングポイントは「試合結果」と「試合の重要度」と「対戦国の強さ」と「大陸間の強さ」により算出
 
 
まず、これで過去4年間で稼いだポイントが決まります。次に、
 
・過去4年を12カ月ごとに4分割する
・12カ月ごとにポイントを合計し、試合数から平均値を算出
・12カ月ごとのポイント平均値を、100%(直近12カ月)、50%(2年前まで)、30%(3年前まで)、20%(4年間まで)の割合で合算する
 
 
これで、皆さんが目にするFIFAランキングが決まります。で、ここで問題になるのが、先に赤字で示した「試合の重要度」です。
 
 
 
 
大陸チャンピオンを決める大会の開催間隔
 
試合の重要度というのは、ワールドカップ本大会や、大陸チャンピオンを決める欧州選手権や南米選手権やアジアカップなど、大きい大会になればなるほど、獲得できるポイントが増えるよう設定されています。
 
 
大陸チャンピオンを決める大会(日本の場合はアジアカップ)の「試合の重要度」は、W杯本大会の次に高い設定になっています。このアジアカップが4年に1度しか開催されない点が、アジアの国のランキングが上がりにくい要因になっています。
 
 
欧州選手権も4年に1度ですが、ヨーロッパの強豪国は「対戦国の強さ」や「大陸間の強さ」の要素から日常的に高い基礎ポイントを稼いでいます。また、南米や北中米カリブやアフリカは、大陸チャンピオンを決める大会が2年に1度開催されます。
 
 
日常的に基礎ポイントの高い試合がこなせるヨーロッパや、重要度の高い大会が2年に1度ある南米や北中米カリブ海やアフリカと比べ、アジア同士の試合は基礎ポイントも低く、尚且つアジアカップは4年に1度と、かなりハンデがあるように思われます。
 
 
 
 
FIFAランキング=強さではない
 
日本人はランキングが大好きなのでメディアもニュースにしますが、サッカーに詳しくない人は「日本は51位か。大したことねーな」となると思います。まぁ実際大したことないかもしれませんが、強さが51位ってことはないかなと。個人的なFIFAランキングの印象は、強さを示すものではなくW杯などの国際大会や予選のシード権争いのためのものだと思っています。
 
 
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ランキングなんて所詮物差しですが、冒頭の野球のように高くて悪い気はしませんよね。一般的にはランキングを参考にする人って多いと思うので、世間から注目をされるという意味でも、日本にはこれからも勝ち続けてランキングアップしてほしいと思います。
 
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写真はFIFA創立100周年記念のブルガリとのコラボウォッチ。なんと45分計がついていてサッカーの試合の時間がはかれます。が、試合で使ったことはありません笑