『Fateful Flight:運命のフライト』

 

マコトは、その夜、自分がどれほど独身貴族を気取っていたかに気づかされた。

彼の心は、アイとの出会いで、久しぶりに高鳴りを感じていた。

彼女の話す旅先での出来事や思い出には、彼も自分の人生の冒険を重ね合わせることができた。

アイは、その場の雰囲気を楽しんでいた。

彼女の目は輝き、彼女の声は情熱で満ちていた。

彼女が語る話は、マコトにとって、まるで遠い国の伝説のように魅力的だった。

しかし、パーティーの終わりが近づくにつれ、マコトはこの時間が永遠に続いてほしいと切望した。

彼は、この一夜限りの出会いで終わらせたくなかった。そこで、彼は決断した。

「アイさん、今夜は本当に素晴らしい時間を過ごせました。もしよろしければ、またお会いできませんか?」

アイは少し驚いた表情を見せたが、やがて優しい微笑みを浮かべた。
アイは、電話番号ではなく、SkypeのIDを教えることを提案した。

マコトは一瞬、戸惑いを隠せなかった。

彼はSkypeをあまり使ったことがなく、その使い方に不慣れだったからだ。

しかし、アイは優しく微笑みながら言った。

「大丈夫ですよ、マコトさん。Skypeは簡単ですし、私たちがもっと遠くにいても、顔を見ながら話せるんです。」

マコトは、アイの提案に感謝し、新しいことに挑戦する勇気を持つことに決めた。彼は、アイのSkype IDを携帯にメモし、家に帰ったらすぐにでもSkypeをセットアップすると心に誓った。

このデジタルの繋がりが、二人の運命の糸をさらに強く結びつけることになるとは、その時のマコトにはまだ想像もつかなかった。二人の物語は、リアルとバーチャルが交差する新たな章へと進んでいくのだった。

 

                           つづく・・・・・・・・