今日は日銀の政策決定会合です。
これの様子見で今週の株式市場はとても小幅な値動きでした。
極端なことは言わないと思いますが、国債はもう買わんと言うでしょう。
国債の問題は難しいよね。イールドカーブ問題。
俺も一回読んだだけでは理解できなかった。
まずは国債の基本。
・国債は基本長期である
・国債の価値が下がると長期金利が上がる
これがまず??だよね。
国債の価値って何?
国債って元本割りしない債権で、利率は決まってるんだよね?
価値は一定なんじゃないの?
それは半分アタリで半分ハズレだ。
満期まで持っていれば、元本+利子分が貰える。そういう意味では価値は一定だ。
だが、時系列で見ると話が違ってくる。
例えば年利1%の10年ものの国債(10年でプラス10%)が売り出されて買ったとしよう。
だがしかし翌年に年利2%の国債(10年でプラス20%)が発売された。
するとどうなる??
ここがポイントだ。
新しい国債の方が儲かるので、当然新しい国債を買いたいと思う。
でも現金は去年国債を買うのに使ってしまった。
ならば、どうする?
答え:去年買った国債を売って、新しい国債を買う。
古いこの国債は100万円で9年後109万円貰える。
一方新しい国債は100万円で10年後120万貰える。
だったらこんな損しかない古い債権って誰が買うの?
答え:安く売るんだよ!!
プラス9万は決まっているので、新しい国債の価値に追いつくためにはプラス11万が必要。
100万で買った国債を89万で売るんだよ。勿論それじゃあ買い手に得はないので実際は88万とかで売る。
買い手は88万で額面100万の国債を手に入れられる。それプラス利子が9万。
つまり9年後の満期で貰える金額は109万。使ったお金が88万なので21万円のプラスだ。
これなら新しい国債買うより1万円お得ですよね?しかも10年でなくて9年で。
今までの話は理解できましたか?
理解できない文系脳の人は・・・ まあ良い。
そうするとこの古い国債の金利はどうなるでしょう?
元々年1%で、10年で10%でしたよね?
88万が9年で109万になります。
金利を計算すると・・
(109-88)/9=2.33%/年となります。
これをなんと言う?
長期金利の上昇と言います。
今回は次年度に高利率の国債が発売されて、古い国債の価値が減じましたが、他の要因で価値が減じることも勿論あります。
国債は銀行間の貸し借りで基本使われます。
長期金利の上昇は勿論、資金調達のコストになります。
日銀は今まで国債の価値を減じないように、国債を毎年大量購入してきました。
言い換えると長期金利の低値安定を保障してきたんだ。
しかし、植田総裁は「これからは今までのように国債を買わない」と表明しました。
言い換えると「長期金利は市場に任せます。多分長期金利上がると思うけど、それで損してもお前らの責任な?」ってこと。
これが「イールドカーブコントロールはもうしない」という意味だ。
日銀が買わないなら、他の銀行も「じゃあ俺も買わない」と言い出すでしょう。
誰も買わない国債は価値が上がる?下がる?
勿論下がります。
価値が下がると、前述した通り長期金利が上がります。
これは銀行だけでなく、一般企業の資金調達コストも増になります。
何が待ってるかと言うと、株安です。
そらそうだよね。
長期国債の金利上昇と株価は概ね逆相関の関係にあるということが分かりましたか?(ただし銀行を除く)
日銀が国債を買わない意味すら分からない愚民どもは、もし左翼政権が出来て赤字国債を大量発行して日銀が買わなかったら、長期金利の急上昇を招くことも、招いた後のことも全く分からないんでしょうね。
左翼や愚民どもがよく「中小企業をもっと保護しろ!」って言うけど、金利が上がってまず潰れるの中小企業だからな?
赤字国債大量発行してばら撒きした後にどうなるか明らかなのに、愚民どもは「やってみないと分からない」と言います。
愚民や左翼は全員文系なのでしょうか。枝野さんがそんなこと言ったら、早速愚民どもに叩かれてましたけど。ホント救われねーな
そして今、日本国債はじりじりと上がり続けて1%を突破しましたよっと。(一応言っとくけど名目金利とは違いますからね)
*ちなみに前半出てきた古い国債を売って新しい国債を買った人は損したでしょうか?儲けたでしょうか?