選抜高校野球が始まったり、

大相撲も春場所だったり、

WBCも準々決勝だったり。

そわそわすることが多いなあ。

 

でも、何と言っても、桜の開花でしょう。

 

 世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし

 

在原業平の歌です。

 

いつ、咲くんだ? 見頃は、いつだ? 

いつ、花見をやるんだ?

落ち着きません。

 

桜そのものが、心をざわつかせます。

花の一つひとつは、可愛らしいのに、

木全体で見ると迫力があり、とても華やか。

 

夜桜も妖しい。

昼間に見せていた雰囲気とは違い、

冷たくて、蠱惑的。

桜の木の下には死体が埋まっていると

思ってしまうのも、さもありなん。

 

ところで、この桜、平安時代は

ソメイヨシノではなく、山桜でした。

大きな違いは、花が咲いている時に葉があるかないか。

「世の中に」の歌には、葉がないソメイヨシノのほうが

似合っているような気がします。

 

でも、ソメイヨシノって乳母桜なんだよね。

ソメイヨシノ→葉がない→歯がない→乳母。

乳母桜って言われちゃうと、イメージ狂っちゃうよ…。