連載中の昨年の今日、です。
入院13日目。毎日早朝にディルームでお決まりの「支えなしで立てるか、歩けるようになってるか」を自分で確認。
昨日から眼振がおさまってきてる、と言われていて、起きたらますます調子がいい。船酔いみたいのが楽になってる。
ディルームで片手手摺り、片手点滴棒に掴まれるようにし、思いきって手を離してみました。
…すると、昨日まで身体が傾いてしまい立てなかったのになーんと立てるようになっていて
身体が引っ張られる感覚がない。
もしかして、歩けちゃう
早朝なので誰も居ないディルーム。万が一転んだりしたら怖いけどあまりの嬉しさに試してみました。
手を離してる状態から一歩、一歩…
ワォ歩けるようになってるし
でもすごいフワフワしてる。床が柔らかいスポンジみたく感じるんです。歩ける嬉しさ、フワフワしてる床の感じ、嬉しさと不安がこみ上げました。
朝、看護師さんに「フワフワするけど今朝少し歩けるようになりました。もしかして眼振止まったのかも。瞼を触っても目玉の動きがないんです」と。
そんで、朝の眼振検査。
「先生、今朝から突然歩けるようになりました。5メートル往復くらいですけど。歩けるようになったけど何だか床がフワフワしていてスポンジの上みたいなんです」と話しました。
眼振検査をしたら「止まってるわ!」と先生。
やはり、自分でもわかりましたもん。
んで、「少し歩く練習して自信ついたら退院でいいよー。脳がダメになった耳の神経を代償してくれるからこれから動くしかないよ。動く事が一番の治療法になるよ。だんだんフワフワする感じも落ち着くから」と主治医の先生。
よ~し、このフワフワに慣れる練習しなくちゃ。自信ついたら明日でも帰ろう、と思ってました。
しかし、手を離して歩くなんてけっこう怖いんです。歩く時はなるべく手摺りが右にあるようにしました。私は右に引っ張られていたから転ぶ時は右なので。1日目は病棟内だけ歩く練習しました。幸いめまい発作は起きず、ただただスポンジの上を歩く感覚だけが不安でした。
歩けるようになると、今度は「いつまでこのスポンジみたい感覚は消えるんだろう。気持ち悪いなぁ。治るのかなぁ。」と次の不安が出てきました。
これがまさかこの先数か月に渡って続くとは想像もしてなかったのです。