金光図書館では、毎月1回利用者さんの有志で「読書会」を行っています
今回のテーマは、「石牟礼道子の著作」でした
・『おえん遊行』を読んだ。
徳川幕府がキリシタンを弾圧した頃の話で、不知火海の竜王島の人々の生活が、豊かな熊本弁の会話と地の文で描かれている。空と海の様子や植物作物は言うに及ばず、村人の周辺に暮らしている動物たちと、(少し頭がおかしいと書かれている)「おえん」との交流もまるで映画を観ているかのように表現されており、深い感動を与える。並々でない作者の才能に驚いた。
・『葛のしとね』
ほとんど読めなかったのですが、文がとても表現力がすてきで、読みやすいと思った。「みなまた病」に関してとても関わっておられた方で、みなさまの意見が聞きたいと思いました。
・『道子の草文』石牟礼道子さんのメモ帳からの文章。短い文章ですが、とても美しい文章で自分の気持ちをありのままに書いています。特に「無題」の青酸カリを飲んで自殺を図った時の心情が心に残っています。
・『苦海浄土』を半分読みました。
水俣病について、被害者の実態、社会問題に早くにならなかった事がさらに被害者を増やし、問題を複雑化し長期化したように思い、権力に対して不満を覚える。
などの感想が話し合われました。
次回の読書会は7/27(土)10時からの予定です。
テーマは「林芙美子の著作」です
参加されたい方は、カウンターまでお気軽にお申し出ください