ぴあ「究極のカレー2020」殿堂入り

多彩なメニューの欧風&スパイスカレー。

 

 お店の前の立て看板に、雑誌「ぴあ 究極のカレー」の誌面拡大コピー「究極のカレーAWARD 欧風部門グランプリ 福岡で名を馳せたシェフ渾身の一皿が大阪でGPを獲得」が大きく掲げられている。その横には写真入りのメニュー看板がある。「ビーフカレー」3種、「炙りチーズカレー」3種、「牛カツカレー」3種、「キーマカレー」3種と、計12種もある。

 

 平日13時過ぎに到着。カウンターのみで、男性店主と男性スタッフの2名体制。先客は男性1名、女性1名の計2名。カウンターの上にあるメニューを見て、驚いた。各メニューの辛さと提供スピードのマトリクスから写真と紹介文入りの詳細メニュー、お店の歴史、スタッフ紹介まで、20ページ以上もある。

 

 大阪スパイスカレー店は、店主ワンオペが多いということもあり、せいぜいメニュー名と料金が記されている一枚モノのメニュー表のところがほとんど。写真が入っていれば、良い方だろう。大阪スパイスカレー本家本元「カシミール」(北浜)などは、壁面に貼られた手書きのメニュー名と料金が書かれた紙だけである。これまで訪問した中では、スパイス&出汁カレーの「創作カレー ツキノワ」(堺筋本町)が出汁のこだわりなどを写真入りで紹介した4ページほどのメニューを作られていたのが一番だったけれど、これを大幅に超える分厚いメニューである。

 

 メニューは、①プレーンカレー(700円) 6種類 ②ビーフカレー(760円) 3種類 ③炙りチーズカレー(920円) 3種類 ④牛カツカレー(960円) 3種類 ⑤炙りちゃーしゅーカレー(1,010円) 2種類 ⑥プレーンキーマカレー(940円) 3種類 ⑦キーマカレー(1,050円) 3種 ⑧贅沢カレー(1,360円) 3種類。基本はこの8メニューで、あとは温玉(80円)、生クリーム(30円)、炙りチーズ(160円)、火山玉葱(玉葱にカイエンペッパーを大量にまぶしたもの/150円)をトッピングすることで、メニューの種類が増え、料金もアップする。

 

 この他に、月替わりの期間限定メニューがある。2020年10月は「ポルチーニ香る茸あいがけカレー」(1150円)。「スパイシーな茸キーマとハーブ類で仕上げたキノコソースとのあいがけカレーです。トッピングのサーモンミキュイを軽く崩し両ソースと野菜とを混ぜてお召し上がりください」。値は張るけれど、美味しそうである。

 

 メニューが多過ぎて、迷う。しかし、ぴあ「究極のカレー」欧風部門で連続グランプリを獲得し、2020年には殿堂入りした「牛カツカレー」を食べるしかないだろう。

 

 しばらくして着皿。楕円形のお皿(訪問店の中で楕円形のお皿は「王様のスプーン」(南森町)、白銀亭(本町)に続き3店目)の下の方に、楕円形に成形されたライス。ビーフが3ケほど入っている茶色のルゥは、ライスを避けて、お皿の上方に注がれている。ルゥの上にはやや小ぶりな牛カツがのっており、玉葱のピクルスが添えられている。

 

 まずはスプーンですくって、ルゥを食べてみる。「インデアンカレー」や「白銀亭」のような甘辛味ではない。ややスパイスカレーっぽい欧風カレー。「あいまい」(南森町)や「辛口飯屋 森元」(西天満)の激辛カレーに慣れてしまっているので、あまり辛くないのがやや物足りないような気もする。

 

 牛カツは、「ミルフィーユ(薄切りの肉を何層にも重ねた料理)」とのことで、柔らかくて旨い。普段、豚カツを食べることが多く、牛カツなどめったに食べないので、たまに食べるととても美味しく感じる。再訪して、キーマカレーを食べる必要がある。

 

●本日のメニュー

牛カツカレー 960円

 

●DATA

さぼてん食堂

大阪市西区江戸堀1-23-12(路面店)

アクセス:

①大阪メトロ四つ橋線「肥後橋」駅⑧出口を出ると、そこは四つ橋筋の信号のある交差点(交差点名なし?)の西側歩道である

②交差点を西へ進む。1ブロック目の道の両側にある「金光教 玉水教会」を過ぎ、2つ目の四つ角を約25m進んだ右側(北側)の路面店。入口ドアのブルーが目印。徒歩約5分。

営業時間:月~金曜11:30~15:00、18:00~21:00/土曜・祝日:11:30~15:00

定休日:日曜

席数:13席(カウンターのみ)

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https://sabotenshokudo.therestaurant.jp/