3位決定戦。イングランドがアルゼンチンを振り切って3位を守りました。いやー、面白い試合でした。


試合は序盤からイングランドがトライとゴール、2つのPGで13点リードを奪い優勢に進めました。後々考えると、この時間帯にリードした事がイングランドとしては大きかった。


アルゼンチンもPGを返して、前半34分に待望のトライ。FWの連続攻撃から最後はSHクベリがサイドを潜り込んで。アルゼンチンは攻撃のテンポが上がると、どんどん前に出る勢いが出てきます。イングランドとしては、そのモメンタムが上がる前に接点で圧力を掛けたいなという展開でした。


前半は16-10イングランドリードで折り返すと、後半はアルゼンチンが早々にピッチに現れて意欲満々という感じ。そした、後半開始直後に連続攻撃からSOのカレーラスが突破してトライ!ゴールも決まって1点逆転でこの試合初めてリードを奪います。


さあ、これからというところで、直後のキックオフからHOのダンがチャージ!そのまま拾ってトライでイングランドが再逆転。このプレーが試合を分けました。イングランドは南アフリカの激闘から中4日でやっぱり疲れが色濃く、後半の後半はアルゼンチンに対してスペースを多く与えてしまいました。この1日の差は結構大きかった。イングランドはメンバーも結構変えていたのも、疲労を考慮してだったのかもしれません。


とにかくこれで6点差。イングランドは前半にリードを奪ったことと、後半のこのチャージからのトライが本当に効きました。アルゼンチンはPGで3点差は迫って、さらに攻勢を掛ける。後半35分くらいに敵陣22mラインのタッチライン際でペナルティをもらうも、ベテランのニコラ・サンチェスがキックを外し、結局3点差を詰められないまま試合終了でした。


イングランドは試合巧者というか大会を通じて競り勝つ勝負強さが光りました。まぁ、エディさん代えて正解だったんですねぇ。キック主体の戦術は賛否両論あるのがいつもの事ですが、守備で粘って少ない好機を逃さないスタイルで、3位まで来ました。大会前の不調を考えると、この大会はまずまず成功の部類に入る大会だったと言えるでしょう。


アルゼンチンはやっぱりいいですね。熱い試合展開がいいです。ややベテランが多くて、これからどんな若手選手が出てくるのか、そこが楽しみではあります。今日はホント惜しかった。サンチェスは試合後に泣いてましたが、キッカーはやっぱり大変ですよねぇ。あれがもし入って延長になったら、アルゼンチンの方が有利だったかなという出来だったんで、返す返すも残念。


奇しくも日本と同じプールの両チームの再戦でしたが、プールとは次元の異なる緊張感で互いに持ち味を出し切った試合でした。日本はこのレベルは全然遠くには見えないのですが、すぐに追いつけそうでも無い。次大会は出場国も増えてベスト16からトーナメントが始まるそうですが、事前に準備が出来るプールマッチと違って、互いに準備期間が短く、それゆえにチームとしての蓄積が問われるトーナメントでジャパンが一つ、二つと勝ち抜いていく事は、想像以上に大変だろうな、と感じました、