総論として、日本人は原則固定の低スプレッドに騙されている。(12)で紹介したような隠れコスト(投資家を負けさせる処理)を考えると、平均的にメジャー通貨で1.5~2.0pips程度のコストを支払 っていると推測されます。このコスト感を体感した投資家はしばし、FX業者にクレームを入れるものの規約に同意しているという事で全てスルーされます。実は、低コストのNDD業者と比べると割高であるという事をほとんどの投資家が知りません。日本のFX業者は世界で最も表面上のスプレッドが狭いのに世界で最も儲かっている理由がここにあります。意識していない投資家が多い現象がストップ狩りですが、ストップ狩りが発生した場合は計算しきれないコストとなります。(100万円の投資額が50万円に減るのはマイナス50%ですが、50万円を100万円に戻すのは100%の利益を出さなければなりません。ロスカットさせる事はDD業者にとって非常に有利だという事が分かります。)これらは、日本のFX業者だけはなく、世界中のDD業者全般に発生する隠れコストです。現在のところ、投資家の不利益になる意図的なスリッページ、約定拒否、ストップ狩り等のほとんどの行為は規制上、許容されています。なぜこの様な詐欺的なサービスが許容されているのか、投資家保護の観点からすると非常に不思議に思えますが、日本の金融商品取引法は、EUやアメリカ、オーストラリア等の規制から比べると非常に緩い為、にわかに信じられませんが、合法なのです。