北京五輪野球の日本代表・星野仙一監督(61)らが20日、東京都内のホテルでスタッフ会議を行い、日本代表最終候補選手39人を発表した。
代表24選手は7月中旬に決定する。スタッフ会議後には日本代表編成委員会が開かれて、日本代表の相談役でもある長嶋茂雄氏(72)も出席。
長嶋氏は、39人のリストを見た上で阪神・新井貴浩内野手(31)の4番に“太鼓判”を押した。猛虎を引っ張る男が、北京では日の丸を背負い、主軸として金メダル獲得へと大暴れする。
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アジア予選での活躍は、それほど印象深いものだったのか。あれから半年。
39人の最終候補選手に選ばれたことはもちろん、昨年に続いて、長嶋相談役の「お墨付き」も待っていた。順調にいけば、北京でも4番は新井。ミスターも認めた男に、疑いの目は向けられない。
山本守備走塁コーチが「(4番は)まだ決まっていないけど、実績でいけば新井かな」と口を開くと、同じように話したのが長嶋相談役だった。4番候補は、新井やG・G・佐藤(西武)かという問いに「評判いいよね。そのあたりだろう」と“太鼓判”を押した。
今季の新井は、阪神移籍1年目のプレッシャーに負けることなく、64試合にフルイニング出場。
打率・333は、金本と並ぶセ・リーグ3位で、84安打はトップ。開幕から多くの候補選手が、負傷や不調で2軍調整を強いられていた中、新井の安定したプレーは、代表スタッフにとって心強いものだった。
長嶋相談役からは、昨年も高い評価を受けていた。
アジア予選直後、星野監督が長嶋相談役に予選突破の報告を行った時のことだった。
星野監督が「今は、どこのチームも4番が外国人選手ですから」と話すと、予選3試合をすべてテレビ観戦していた長嶋相談役は「新井は、いいですもんね。新井は」と答えていた。
阪神では3番を打っているが、4番を打った台湾での実績は、誰もが認めるものだ。
さらに、内野の編成でも「救世主」と成り得る存在だ。最終登録24人のうち、捕手を除く野手の枠は10人になるとみられる。
内野で2つのポジションをこなせる選手が多ければ、ラインアップの幅も広がる。
新井は、昨年のアジア予選で一塁を守り、阪神でも主に一塁を守って、失策がゼロ。
ただ、17日の楽天戦で九回から阪神では初めて三塁の守備に就き、18日の試合前練習では三塁でノックを受けた。
新井は「何があるか分からないから」と話したが、これが代表にもつながってくる。
星野監督は「サードは新井もできる」と話し、山本コーチも「新井はどこでもできるやろ」と期待した。
代表スタッフが厚い信頼を寄せ、長嶋相談役も評価する「4番・新井」。日の丸を背負ってクリーンアップを打ち、力強いスイングで悲願の金メダルを手繰り寄せる。
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私は、新井の大ファンだ。
タオルに、灰皿、シャープペンを持っている。
彼の決して感情を大げさに出さないところが好きだ。