アメリカとソ連の冷戦の終結により、先進7カ国サミットの目が地球環境問題 に向けられた。
1988年にカナダ・トロントで「変化する地球大気に関する国際会議」が開催され、同年「気候変動に関する政府間パネル (IPCC )」の報告により、気候変動 に対する国際的な取り組みの必要性が認識された。
1992年ブラジル・リオデジャネイロで開催された「国連環境開発会議 」(地球サミット )において、155カ国が「気候変動枠組条約 」に署名した。
これは「気候系に対して危険な人為的干渉を及ぼすことにならない水準において、大気中の温室効果ガス の濃度を安定させること」を究極の目標とし、1994年に発効した。
初めて国際的な環境の取り組みについて定められた条約だが、まだ枠組みを決めた「宣言」に過ぎなかった。
1995年にベルリンで第1回気候変動 に関する「国際連合枠組条約締約国会議(COP1)」が開催。先進国の条約への取り組みを強化するために、詳細な政策と措置を決めることが約束された。
例えば、特定の時間枠内で、温室効果ガス の排出量の削減または抑制の定量的な目標を設定するということだ。
途上国に対しては、温暖化対策の計画策定と実施、森林などの吸収源の保護と増大対策推進など、既存の義務の実施を促進することが決められた。
つまり、1997年に京都で開催されるCOP3までに、先進国の数値化された削減目標を課す議定書を策定することが決定したのである。
1997年12月1日、日本が議長国となった気候変動枠組条約第三回締約国会議(COP3)において、161カ国の政治代表団とNGO、マスコミ関係者など1万人を越える人々が一堂に会し、先進締約国について 温室効果ガス の排出削減のための数値目標、政策措置を定めた「 京都議定書」が採択された。
先進国全体で2008年から2012年の5年間で、CO2、メタン、一酸化二窒素、その他3ガス(HFC、PFC、SF6)の6種類の 温室効果ガス を1990年の排出量から5%削減することを目指し、具体的な目標値が定められた。
この数値が日本は-6%、アメリカは-7%、EUは-8%である。(アメリカは2001年に不参加を表明。)
京都議定書 の採択と同時に、複数の国が協力して削減目標を達成するため、自国内での努力以外に他国から削減量を譲り受けられる「 京都メカニズム 」という制度が設けられた。
- 共同実施 先進国間の共同プロジェクトで生じた削減量を当事国間でやり取りできる。
- クリーン開発メカニズム ( CDM ) 先進国と開発途上国の間の共同プロジェクトで乗じた削減量を当該先進国が獲得できる。
- 排出量取引 先進国間での 温室効果ガス の割当排出量をやり取りできる。つまり、汚染する権利を獲得できるとういこと。
全世界で1年で排出される二酸化炭素の量はなんと約265億トン!
そのうち、二酸化炭素排出量が多い国は、1位アメリカ、2位中国、3位ロシア、4位日本、5位インドとなっている。
また、1人当たりの排出量では、アメリカは20.0トン、ロシアは11.1トン、中国が3.7トン、インドが1.1トン。日本は10.0トンとなっている。
国別の総量では中国やインドなどの発展途上国も上位にくるが、1人当たりになると中国やインドは下位になっている。(出所:EDMC/エネルギー・経済統計要覧2007年版)
気候変動枠組条約では、各国の温暖化防止に対する責任は、ガスの排出量や国力によって違うとされている。 世界の二酸化炭素排出量 -国別排出割合- (2004年) 出典:EDMC/エネルギー・経済統計要覧2007年版
京都議定書の採択と同時に、複数の国が協力して削減木表を達成するため、自国内での努力以外に他国から削減量を譲り受けられる「京都メカニズム」という制度が設けられた。
