【進行状況】
昨年12月4日に、漸く、「東京電力との電力受給契約」が成立したので、後は2月上旬までに、「融資契約書」等をそろえて、「経済産業省太陽光発電事業計画認定」を得るための申請書を提出するという段取りになりました。
 経産省の認可は、1か月間で出る予定なので、最速では、
 3月末に着工、4月末からソーラーパネル本稼働という予定です。
なお、「融資契約書」は、金融機関に「設計図」等の関連資料を一式提出することで得られますが、その「設計図(レイアウトイメージ)2枚」を真剣に見たところで、「これでは、大きな発電ロスが出てしまう」と思ったので、それを伝えた処、今現在、急いで設計変更している段階のようです。


変更前 設計図(レイアウトイメージ) 1/2
イメージ 1
【変更依頼2点】
・東西方向の向き
 山梨の南中時刻は、午前11時なので、西向き10度で施工してもらう。
・上下方向の向き(並べ方)
 冬季は高さ(H)の2倍の陰(2H)が生ずる。故に、上掲の側面図にある
 全23列のうち、7列は冬季に日が当たらず発電しない。
 この7列に関して、冬季100%、春季50%、秋季50%の発電ロスを見込むと、
 年間均しで50%の発電ロスが生じる。
 故に、全体では、
 (7列×50%)÷(7+23)列=3.5列÷30列=11.7%の発電ロスが見込まれる。
 これは、売電収入が11.7%減ることを意味するから、このままの設計では
 到底受け入れられない。

 3連ないし2連で段差を生ずる並べ方は、過剰な日陰を作ってしまうので、
 全てのパネルを1連(1枚)ごとに妥当な角度をつけて並べるしか方法はない。

 B : パネルの幅     : 100cm
 α : パネル傾斜角度 : 10度
 H : 高低差        : 17.6cm (α=10度の場合の高低差)
 L : 陰の長さ        : 35.2cm (=2H)
 k : パネル間隔     : 33.0cm (現在の設計間隔)
    k<L だけれど、この程度なら許容範囲か。
 被覆率70%で設置すると(認可監督官庁が、どのような式で被覆率を判断するのか不明)
 k : パネル間隔     : 42.8cm  ( B/(B+k)=70/100 より )
    k>L となるのでOK。

 《パネル傾斜角(α)と被覆率の関係》
・本来、「最大発電量となる傾斜角度は30度」と言われているけれど、
 冬季には大きな陰を生むので、30度の傾斜角は、被覆率がかなり
 小さい場合しか用いることができない。
・水平面に等間隔でパネルを並べる場合、
 間隔33cmなら、発電ロスを生じないパネル傾斜角は10度が限界。
 間隔42cmなら、12度が限界となる。

変更前 設計図(レイアウトイメージ) 2/2
イメージ 2
【変更依頼2点】
・東西方向の向き
 山梨の南中時刻は、午前11時なので、西向き10度で施工してもらう。
 現況は、東向き40度程なので、これでは予定発電量が得られないのは明白。
 支柱が田圃の縁に沿わなくとも、農作業上の不便は全くない。
 支柱間隔は3mほどあるのだから、マメトラでの耕うんは容易である。
 支柱を田圃の縁に沿わせた場合でも、西向き10度のパネル施工は可能。
・上下方向の向き(並べ方)
 高低差のある田圃なので、田圃の高低差をそのまま活用してもらう。
 (パネル設置傾斜角は、田圃の自然傾斜角と同じで可)
 支柱の高さを変えて3枚の田圃を、単1面の傾斜面で設計する。
 設計は、やや面倒になるけれど、これはマスト要件。
 横方向の風圧に対しも、2か所の土手(農作業不能面)を利用して
 ワイヤーで斜引っ張りを掛ければ、十分な強度を得ることができる。
 南端の長い田圃の東側3分の1は、
 日陰になりやすいので、パネル設置はむしろ望ましくない。



ソーラーパネル発電関連の本を読みましたので、
その読書記録をリンクしておきます。


その後、変更後の設計図面ができあがりました。

以上