DSがでてきたとな
びっくりして喰いつきました。
Aさんはさらに話を続けます。
ミオちゃんにはシノちゃんという中学生のお姉ちゃんがいます。
Aさんが木曜に『土曜日に仕事が入ったからシノ、ミオと一緒に留守番していて』と頼みました。
留守番を頼まれたシノちゃんがミオちゃんと一緒にお菓子を作ろうと話すとミオちゃんはお母さんがいないときにも呼んでいいといわれた●ちゃんを誘っていいかと聞き、快くOKしました。
金曜日に●ちゃんを誘って学校で『シノお姉ちゃんとお菓子作りたのしみだね』なんて話し、
土曜日に三人で材料を買ってAさんのマンションに戻ってくると
ドアの前に▲ちゃんがいました。
シノちゃんは一応事情は聞いていたので「あれ?ミオが誘ったのかしら?でもお母さんの言いつけ守らない子じゃないし…」と戸惑い、しかしいきなり追い返すのもなぁと思っていたらミオちゃんが
「▲ちゃん、どうしたの?」
と聞きました。▲ちゃんはにっこり笑って
「これ、ミオちゃんのDSだよね?」
とDSを差し出しました。
お前が犯人か。
とシノちゃんは思いました。あやまりにきたのかしら?と思っていたら
▲ちゃんは大して悪びれもせず、
「ミオちゃんちに来る途中、おまわりさんのところに寄って『ミオちゃんのDSありませんか?』って聞いたらおまわりさんが出してくれたの。よかったね、ミオちゃん」
見え透いた嘘をつくな。
とシノちゃんは思いましたが、今までほとんど怒ったことのない妹がどんな反応をするのかなぁと思い、様子を見ていたらミオちゃんは
「うわーっ本当に
おもわりさんに言えばよかったんだー、ありがとう▲ちゃん
」
え…
シノちゃん、妹にどん引き。
「今日、お菓子作るんでしょ?一緒に作ってもいい?」
届けたんだからいいだろうといわんばかりの態度の▲ちゃん。
聞いてたんだ、そして一緒に作りたかったんだ…。
「お姉ちゃん、▲ちゃんはわざわざミオのDS届けてくれたんだよ、いいよねっ」
純真無垢な眼差しで見つめられ、断ることが出来ず、一緒にお菓子を作ったらしい。
Aさんはこの話を聞いて物凄く驚きましたが
「ミオは人を疑うことを知らない清らかな子なのよー」
と若干の親ば…ゲフゲフと話していました。
「でも結局サンタさんからDS貰ったって言っても生活費から出てるわけじゃん、今更お菓子作りたかったから返せば仲間に入れてもらえるとか考え甘すぎてむかつくけどその子の家に『泥棒が』って怒鳴り込むわけにもいかないじゃない、でも入っていたはずのソフトもなければ写真のデータもなくて…どうしたらいいかわからなくてその日のうちに学校の先生に電話したのよ」
ふぉおおおおおおー…( °д°)
「DSが無くなったときにも相談したから結末も知らせようと思ってさー
そしたら先生がその子の親に連絡してくれたみたい」
「そしたら、『データはいじってたら消えちゃった』『ソフトは知らない』『おまわりさんがもってた』の一点張りで、とこの交番か聞いても『忘れた』って言うらしいのよもー直接行って拷問…じゃなかった尋問してやりたかったわよ」
ご…あなたそれ本気でしょ、そっちが本音でしょ
「そんで日曜の夜に▲ちゃんの親から連絡があって『すみません…ソフト…ありました…』って・・・アンタの娘のせいでどんだけこっちが迷惑したか切々と語ってやろうかと思ったけど、お母さんの声が泣き出しそうだったから『反省してくれたらいいよ』って言ったわよ。そのソフトもすでに買ってたんだけどね」
あー…確かに迷惑な話だな…でも▲ちゃん、めっちゃ怒られたんだろうな…いや、泥棒に同情はしないけど…
「▲の父親がソフト返しに来たんだけど手土産もなくソフト渡して『一回だけ一回だけだから
』って言って謝りもせず帰って行ったよ…二回目は血祭りかしら
」
Aさん、目が笑ってませんよ元ヤンの血が騒ぎますか?
「でさー、こまったのはミオちゃんか『また▲ちゃんおうちに呼んでもいいよね?』って聞いてくるのー…真実話したら絶対ミオちゃん傷つくからどうしようー」
えー…
悩んでいるAさんを見ながら親って色々大変なんだなーと思いました。