211号

元旦に、僕の友人のお父様が他界されました。
その友人は僕に言いました。
「涙は溢れてくるけど元気です」と。
お父上は自分の余命が半年と分かった時に、
息子達を前にして穏やかな表情でこう言われたそうです。


「死にたくはないが、いつかは死ぬ。
完璧ではないが自分で満足いく人生だったと思う。
自分は死ぬがオレの存在は息子のお前達の中に
受け継がれていくことだろう。だから淋しいとは思わない。

まぁ、後は悪あがきをしながら有意義に時間を使うよ」


僕は思いました。
なんと、潔い素晴らしきお父上なのだと。
友よ、君のその澄んだ心の根元には、
父上の人間力の影響があっからこそですね。
君の父はまさに偉大な男でした。
ご冥福をお祈り申し上げます。