宍道湖畔のお宿を出発し、向かったのは、お隣の安来市

なにしろお昼過ぎにはコッチ出ないと、夕方北九州に帰り着かないからねー(笑)
右側の石碑にあるように、こちらの庭園はアメリカの日本庭園専門誌『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』が選ぶ庭園日本一にこれまで18年連続で選ばれています。
ちなみに去年の2位は桂離宮、3位は同じく島根県の旅館・皆美館でした。
枯山水庭から苔庭。
とにかくヒジョーーに美しいです

じゃないと、「えっとー、アソコのエリアの松って、もう芽を摘んどかなきゃいけん時期やなかったー?!」
「うわー!あっちの苔の手入れに追われて、そっちの忘れとったわー
」とかなりそう(笑)そこまでウッカリじゃないやろー


・・てなワケで?(笑)、一年を通してのお庭のお手入れスケジュールってのがちゃんとあります

すごいわー。忙しそうだわー。
一年じゅう何かしらやることあるのねー

向こう側の建物があるところが開館当時の入口だったそう。
こちらはもちろん庭園だけでなく、所蔵作品も大変素晴らしく、有名な横山大観のコレクションはもちろんのこと、その他の日本画のコレクションも、竹内栖鳳、上村松園、川合玉堂などなど錚々たる顔ぶれが揃っていてため息ものです

この時期、大観作品の中でも一番華やかなのではないかと思われる『紅葉』がちょうど展示されていて(秋には必ず展示されるのだとか)、見られてよかった

ところで、アタシは22歳の冬、生まれて初めて一人旅というものをしたのですが(それまで東京や神戸の友人のところへ泊まりに行って現地で一緒に観光、というようなことはあっても、一人きりで旅先を観光して旅館に泊まって・・ってのはこの時が初めて
)、その行き先が今回と同じ、出雲〜松江〜足立美術館だったのです。

その時は行きは夜行バス🚌、帰りは特急電車🚃
玉造温泉に泊まって、晩はお部屋食
←この頃からやってること変わんないなー(笑)

露天風呂に入ってたら♨️ちょうど雪が降ってきて
、すごく感動したのを覚えてます。


足立美術館も30年以上ぶりに訪れたワケですが、感動ひとしおです

あの時も庭園はこんなにも美しかったかしら

その時は真冬だったので、どんよりと曇り空で、お庭の緑がこんなにも鮮やかではなかったかもしれません。
それに若い感性での見え方も違っていたかも。
日本画を見るのは若い頃から好きでしたが、当時ここでどんな絵を見たのかなんて全然覚えてないし
、そもそも当時、果たしてここまでコレクションは充実してたんだろうか?

当時安来駅からのシャトルバスで一緒になったおばさま(おそらく今のアタシくらいの歳だったのかなー?益田から来られたと言ってたな。)と、道中おしゃべりしながら美術館にやってきて、着いたら「ご馳走するのでお茶室でお茶飲みましょう」と誘ってくださった。
当時茶道の心得もなかったアタシは「いえいえ、お作法もわからないので」と断ったんですが、「そんなのいいじゃないの」と、結局その方の見よう見まねで、緊張しながらお茶をおよばれしたことを思い出します。
この時の「スマートにお茶が飲めたらカッコいいな」と思った経験から、後に茶道教授の免許を持つ母にちょっとだけお茶のお稽古をつけてもらったのでした

枯山水庭を見ながらくつろげます。
(一方でクリームあんみつも千円なので、そっちの方が高コスパだったけど
)

どっしりふかふかのソファーに身を沈めて、ゆっくりと休憩したあとは、
魯山人の作品は500点ほど収蔵してるそうで、こちらで常時120点ほどが展示替えされながら見られます。
こちらも昔はなかったものです。
こちらでは現代日本画の展示がされてます。
このほか特筆すべきは童画のコレクション。
このコーナーはうっすらと見た記憶があったんですが、中でも林義雄さんって方の絵がそれはそれは可愛くて見入ってしまいました

ミュージアムショップで画集買いたかったんですが、見てみるとなんか違う

なんかね、つるっつるっの紙に写ってると、全然感じが違うんですよ・・質感って大事だなー。
なので購入は見送り。
足立美術館でたっぷり4時間ほど過ごし、あとは一路高速走って(途中安佐SAと美東SAで休憩)帰ってきました

出雲大社も足立美術館もよかったけど、この旅で一番心に残っている風景は、揖斐川沿いの道や安来に向かう山道を走っていた時に見た、緑の山々をバックに立ち並ぶ、石州瓦の家並み。
この風景がとても美しく、心に沁みて、なぜだか涙が出そうでした

旅レポは以上です

今回の宿

はじめての一人旅で泊まった宿
今回もほんとはココに泊まりたかった。