11/28~12/3、京都の次女んち(主は旅行中で不在)を拠点に京阪奈をめぐってきました。
2日目11/29、早起きしてJRで山崎へ
そうですサントリー山崎蒸留所がある、アノ山崎ですよ。
・・でもアタシのお目当てはそこではなく、聴竹居(ちょうちくきょ) 公式サイト
建築家・藤井厚二が5番目に建てた自宅です。
彼の自宅はいわば「実験住宅」で、建てて住み心地を検証しては取り壊し(中には住む前に解体したものもあったそう)、より良い家を目指してまた建てる・・というのを繰り返し、最後に建てたのがこの聴竹居なんだそうです。
改良に改良を重ね、ついには真に納得のいく住宅になったのでしょうか?
こちらの見学は週3日のみの完全予約制で、今回ちょうど旅行日程と曜日が合致したので満を持して行ってきました
(数年前に一度予約を試みたことがあったのですが、その時はたまたま先方とこちらの時間の都合が合わず断念したのでした・・)
ちなみに室内の撮影は基本的にはNGですが、誓約書を提出すれば撮影OK
しかしネット上で公開するのは禁止です。
・・ってことで、アタシももちろん許可の上室内撮影もしましたが、ここでは屋外で撮影したもののみ披露しますね
お庭から撮った邸宅。
ちょうど紅葉がキレイでした
正面に見えてる部分はサンルームです。
昭和3年建築のこのお宅。
そのころの日本でガラスといえば、表面が波うってるような分厚いヤツとか、もしくは摺りガラスだった時代に、このサンルームのガラスはドイツ製とのことで今と寸分変わらない表面滑らか且つクリアーなガラスです。
驚くべきはこのガラスをはめ込んでいる桟(木枠)のビス。
ねじ山の「-(マイナス)」の向きが、縦の桟では「-」がすべて縦方向になるように、横の桟ではすべて横方向になるように止められているのです
解説の方が「もうこれ、変態ですわ」とおっしゃってました(笑)・・確かに
この住宅はエコ住宅の先駆けで、日本の暑い夏を涼しく過ごすためのしかけや、より明るく照らすための照明など、「この時代に?」とか「この発想たるや!」とか驚くこといっぱいでした。
以前BSの「ぶらぶら美術館」で見てたので、結構知識として知ってることもありましたが、でもそれを実際目の当たりにすると、心底「すっげぇな、藤井厚二」と思いました(笑)
解説の方のお話がわかりやすいしおもしろくて、ほんと行ってよかったです
茶室。こちらは内部非公開。
茶室の屋根の瓦がのってるのは一部だけ。
地震の多い日本。
地震の時、瓦の重さで建物が倒壊するのを防ぐため、屋根瓦は屋根が吹き飛ばない程度の最低限の面積しか置かないようにしたとのこと。
ちなみに聴竹居は現在竹中工務店所有で、国の重要文化財指定を受けてます。
お土産にこの本も買ってきました。
これ読んで、もっと理解を深めよう・・・いつになるかわかんないけど(笑)
*本など、買ったら満足して長いこと放置してしまうタイプ
・・・・・
せっかく山崎へ来たので、もう1か所見学。
急な坂道を登っていくと・・・
趣きのあるトンネル。
ここをくぐってさらに登っていくと・・・
学校のような門が。
アサヒビール大山崎山荘美術館 です。 公式サイト
この写真、色味全く無修正です。晴れ渡ってますよね~
この時の企画展は「東山魁夷のスケッチ」で、あまり興味はなかったんですが、なにしろこの建物が前から見たいと思ってたので、仕方なく入館料を払って内部も見学(笑)
ちなみに建物内部は撮影禁止です
テラスから見る景色。
今では木々が茂っていてよく見えないんですが、昔は三川合流(木津川・宇治川・桂川)の景色がよく見えてたんでしょう。
アーチ越しの紅葉
安藤忠雄設計の地中の宝石館へと続く階段。
これは神戸県立美術館を思い出すわ~。
階段の先にある展示室は円形になってて、そこにはモネの睡蓮などが展示されてます。
この美術館はそもそもが大実業家の山荘なので、お庭も見事
お庭の入口にある、橡(とち)の木茶屋 という茶室(非公開)
下が洋風、上が和風?・・変わった造りですよね~
行きにくぐったトンネルには、観音開きのこんな門扉も付いてます。
これ、閉まってるところも見てみたいなぁ~
このトンネルを抜けたところに、ちょうど駅までの送迎バスがいたので、帰りはそれに乗って・・・
阪急の大山崎駅で降り、すぐ近くのカフェでランチ
内装もカワイイお店でした。
1300円のパスタランチ。
このほかにポタージュスープとサラダもついてました。
パスタと前菜はそれぞれ2種から選ぶシステムで、前菜に帆立、パスタにイカ明太子を選択。
白ワインを別注ね
お値段以上でも以下でもない、まぁこんなカンジでしょう、ってカンジでした(笑)
さて、行きはJRで来ましたが、帰りは阪急で帰ります~~
・・・その3へつづく・・・