昆虫図鑑 -3ページ目

昆虫図鑑

ちょっとより、いっぱいオカシイ

不思議で変

ふわりゆるり

それが私


29年間の中で
私の目の前からいなくなった人たち


けっして、暗い話しなわけでも
なみだを拭う話しでもなくて
ただ、なんとなく、なんとなく
私の頭の中を整理したいのだ。



私が高校に入学するかしないかくらいの頃、
あたしの父は家から去った。


私がちっさい頃から
あたしの家庭は“喧嘩”と“笑い”が主だった。


父はどちかといえば
社会的にみたら
“変わり者”

もちろん、母との喧嘩の原因は父にあった

私は3人兄弟の末っ子で兄が2人


兄たちが両親の喧嘩をいつも止めに入っては、大声で泣く私


それが今では穏やかになっているわけだが

“彼”、つまり、父が家を出ていくことになる前夜、

彼は私にこう言った。

「ゆかり(私)は兄弟の中で成績も悪くて、けっしていい子ではなかった。
でもゆかりはゆかりらしくやりなさい。高校に入ったら沢山友達を作りなさい」

そう言った。


私にとって彼は
憎たらしい人間だと思っていたから
そんな言葉なんかいらん!って流してた


そう。
私の前から消えた最初の人間は父だったのである


それから私は高校に入学して
高校3年になる前に車の免許を取りに行った。

ばあちゃん(祖母)は私に
「ゆかりの運転なんか怖くて乗れないよ。乗らないよ私は」
何て言ってた。

そして私は車の免許を取った。

たが次の日、
私の大好きな大好きなばあちゃんがストマ(人工肛門)をつける手術をすることになった。



つづく