たまには映画も見る【きっと、うまくいく】 | 髪の毛ボサボサ大百科

髪の毛ボサボサ大百科

毎日髪の毛がボサボサさんの覚書です

多分他の人に比べると映画を見ている本数は少ない方だと思うんですが
Twitterにシネフィルの友人がいて
いっつも興味津々のツイートをしてくれるので
他の方より常に情報は入ってきてる方だと思います。

いや旦那さんがお疲れ気味なので最近映画館で映画を見てなかったんですが
久々に映画を見てきました。

「きっと、うまくいく」


↑この予告、微妙に的外れですが
  映画の雰囲気を知るにはこんな感じで特に問題ないです

昔流行った
「ムトゥ・踊るマハラジャ」
は、周りが言うほどちゃんと面白く見れなくて
(んーなんていうか、あまりの中身の無さに・・・)
インド映画は私には向いていないと思ってたんですが

友人の余りの絶賛っぷりに興味津々になって久々にKBCシネマに向かいました。
雨にもかかわらず、席はそこそこ埋まってました、珍しい。
あらゆる所で絶賛されてますもんね。

そして映画といえば。
いやーーーもう
3時間弱、ずーーーっと笑ってずーーーっと泣いてました。
中盤のある場面なんか、泣き過ぎて「ひーん」って声出ちゃった位に・・・

話それ自体は凄くシンプルで、ベタな笑いだらけだし、
きっとこの人はこういう感じで上手く行くんだろうな、ってのが
全部その通りにはなるんです
これは伏線だなってのも、これが何かしらに繋がるんだろうなってのも
予感では分かる

んだけど、まんまとスッキリさせられるんです。
ベタの勝利というか・・・いやべッタベタなわけでは無いですし
割とギリギリなブラックジョークやどんでん返しもあるんですが
「こう転んで、こう終わってほしい!」っていう見る側の期待に
一番最高の形で応えてくれる映画です。

もちろんダンスや歌やテンポも最高に気持ちいい。
だけど、しっかり現代インドの問題点や生き辛さも、
これでもか!って言うほどに描いてくれている。

この冷酷でリアルな描写がなければきっとこれほど心揺すぶられなかっただろうし
最後の景色に心の奥から爽快感を感じなかったんではないだろうか
とさえ思います。
ストーリーを書くのは苦手なので書きません、是非観て欲しいです。

「私は好きだけど他の人はどうかな・・・」って映画が多いけど
これは声を大にして
「みんな、観て!」
って言えると思います。


以下、ちょっとだけネタバレ書きます
色を反転してますので見てない方はスルーしてちょ
↓↓↓↓↓↓↓↓↓


一番感情移入したのはラージューという、
貧民層の家庭から工科大に入り、
貧乏な家族を楽にしたいが為にエンジニアになりたいと言う登場人物。
家族の経済事情がシビアな為、おバカ3人の中でも一番現実主義者。
故に後の二人と距離を取ったりもする。

こういう登場人物には私は実に弱い・・・

でも彼の良いキャラなトコロは、
こんなキャラなのに、さらにダメダメな所。
ああーもう可愛い。ラージュー可愛いよラージュー・・・

学長に目をつけられ、失態を繰り返し、挙句の果てには
退学(貧乏な家族を失望させてしまう)か
親友(主人公である天才
ランチョー)を退学させるかを迫られ
家族も親友もどちらも選べず、
彼は結局、自殺未遂をしてしまう・・・

もうここんところからボロボロ泣いてました。
上記にも書いた
一番「もう勘弁やでー!」ってまで泣いたシーンは
5年もサリーを買い換えてないのよ、って言うてた
ラージューの母親(
苦労顔)がとてもきれいなサリーを着て
意識不明のラージューに見せる所
ランチョーは一生懸命、
「ほら、君の母親がサリーを新調したんだ!
 しかも5枚もだよ!どうだ、似合うだろう!!」
と必死に話しかけるも、ラージューの反応はなく
サリーを身にまとい息子の前で広げる母親の笑顔が崩れて
泣き顔に変わるシーンでした。

インドは相変わらずのカースト制度の国なんだな・・・と。
でもこういう映画が撮られるって事は
これが問題であるって言う事も充分一般的に思われてるんだろうな。

あと、普通だったら鼻に着くタイプ(私個人的に)の天才主人公
「ランチョー」がカッコよく見えたのは主演アーミル・カーンの
実力ですかね。
私はトム・ハンクスそっくりだと思いながら見てたけど
町山智弘さんは「エニネムそっくり」と言ってましたし
他のブログでは海老蔵にそっくり、と書かれてました。

これはまぁどうでもいい情報ですねw



と言うわけで、時間が空けばまた観に行きたい映画です。