カフェ「デイテクティブ」6 | ぽんず出版社

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カフェ「デイテクティブ」


第6話




「とりあえず、話を続けよう。」


「あ、あぁ。」


私が突拍子もないことを言い出したからか、二人とも困惑しているようだ。


「警察は今のところどういう見解なんだ?」


「警察内にもいろんな意見を持っているやつがいるが、主な意見は怨恨だな。」


「それでは他の3件と変わらないじゃないか。今までの3件とはまた違う気がするんだ。」


「「たとえば?」」


言った後、志保君と松宮は顔を見合わせる。見事にハモったのだ。


ようやくまとまってきた推理を反芻しながら言う。


「いいかい?あくまでわたしの素人目からの推理だ。あてにしないでくれよ?」


「でた。マスターのそのセリフ。」


二人の顔が一気に晴れた。早く話してくれと言わんばかりの表情だ。


「まず、3件目の事件現場に凶器を残したことだ。捜査をかく乱するためかもしれないが、犯人にとって今回の殺人は予定外のものだったんじゃないか?」


「え、どうゆうこと?」


松宮が聞いてくる。持っているモーニングセットのクラブハウスサンドはさっきから減っていない。


わたしが答えようとしたところに、志保君が割って入った。


「だから、3件目の事件のときに凶器を残したのは、その時点で今回の4件目は頭になかったからじゃないかって言ってんの。ね、マスター。」


「あ、あぁ。その通りだ。」


志保君の口調の強さに、思わず一瞬たじろいでしまった。


「あ、なるほど。んで?まだあるんだろ?」


「もちろんだよ。次のが一番考えにくいかもしれないがな。」


のどの渇きを抑えるためにコーヒーを一口飲む。やけにのどが渇く。


「2つ目は、今回の被害者が、法律に詳しいってことから推理したんだが、そうなんだろ?志保君。」


「そりゃ、今回の被害者は法学部の教授だけどそれとこれとは関係あるのか?」


志保君に聞いたはずなのだが、松宮が先に答えた。どうやら返答の様子からすると、まだ分かってないらしい。


「あ、もしかして。」


どうやら志保君は気付いたようだ。              [第6話終]





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