私は毎日コツコツ片付けることが苦手で、3日に一回くらいまとめて片付けるみたいな生活なのですが、、この本は刺さりました。
私自分がADDなのかはわかりませんが、近いものはあるように思います。ただ、筆者の方が本でもおっしゃっていますが、日常生活で著しい障害を感じていない限りは定義からは外れるのかと思います。
とてもおもしろかった。自分の20年の苦しみがもしかしたら、自分の責任だけでないかもしれない。そう思えるだけで救われた気がします。自分も含め、注意欠陥の兆しがある人に対しても少し理解ができるようになりました。
ADDにかぎらず、精一杯頑張ってもできないことが人にはあること、その困難の程度は人によって様々であって比較はできないこと、その困難を個人の責任として責めるのではなく、原因を知り対策を講じていくことが、困難とうまく付き合っていくコツなのかなあと改めて感じます。
なんで皆はできるのに自分はできないのか、自分はなんて無能なのかと悩んでいましたが、そうではなくて、自分はこの類のタスクが困難であると、タスクの種類に限局して、その点だけは認めてあげてしまうとぐっと楽になりました。
心に残った言葉この本から得られたことをメモしておきます。
・雑用が苦手だからといって、得意な力を発揮するのを後ろめたく思わないでください。
(p.9)
・雑用というのは本来、誰もがいやがる仕事なので、大変なのが障害のせいとはなかなか理解してもらえない。(p.83)
・ADDでありながら診断されないまま大きくなった女たちは、統一のとれた自己像を形成することに失敗してしまう。(p.80)
・彼女たちが自分を責めてしまうのは、できることとできないこおの落差が激しいためだ。(p.86)この格差のことを知らないと、本人も、恋人や夫も、大人の面をつい見過ごして、すべての面で子どもっぽいのかと思ってしまう。これでは、何か失敗するたびに、性格のせいにされてしまう(p.86)
・ADDの人が抱える問題(第五章)
→注意力の問題・衝動コントロールの問題・活動レベル・認知の歪み(情報処理、優先順位)
・自分でも気づかないうちに、社会の求める理想像を当然のものとして取り込んでしまうと、他の分野では業績を上げているのに、自分などダメだと思いこんでしまう危険がある。(p.124)
・ADD女性にとってのSUCCESS 18章p.391
1)恥の意識を基本感情から切り離せるようになる
2)自分はダメなのではなく、変わっているだけだと思えるようになる
3)想像力を制御して、生産的なことに使えるようになる
4)過剰防衛にも、攻撃的にもならず、冷静に要望を伝えられるようになる
5)必要なときには人の手を借り、薬も飲み、刺激過多や過労はあらかじめ予防するようになったので精神的にも余裕が出てくる。
6)自分は神経系の障害があるだけで、性格が悪いわけではないとわかっているし、自力で改善できることと、どうしようもないことの区別がつくようになる
7)苦手な部分を補ってもらう必要があるだけだ、ということも知っている。