複住しつつ複業しつつ(12)道法さんの一言 | こなつファームの半農半XX

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東京から高知に通い農業をしているこなつファームです。

 

今年で通い農業3年目となりました。

1年目の生活について振り返っています。

 

今日はみかん栽培を自分が主体でやろうと決めた秋、「切り上げせん定」で有名な道法正徳さんがきて下さり、話してくれたことについてご紹介します。

 

あの道法正徳さんが来てくれた

 

◽️道法さんとの出会い

 最初に道法正徳さんにお会いしたのは、青梅・賢治の農楽校でした。山にある梅の木をみんなでせん定しようということになり、会員の方が道法さんに連絡を取ってくださり、ワークショップを開いてくれることになりました。

 

◽️やってみた結果

 聞いてみたら、習ったせん定をやってみたくなります。そこで私は、1月に収穫したみかんの木のうち、一番たわわに実っていた木をせん定することにしました。この木を選んだのは、たくさん実をつけて疲れているだろうから楽にさせてあげようと思ったからです。

 ところが、その後、夏が過ぎ秋になるにつれ、その木がだんだん弱ってきました。

 

◽️道法さん来たる

 道法さんのFBメッセージにその写真を送り、「切り上げ剪定をしたのにどうしてでしょうか?」と質問をしました。

帰ってきた答えは「たくさん実をつけたものは木が弱っている。そこに大きくせん定をすると、さらに傷を負わせることになる。」。

 私は、みかんの木にとって真逆のことをしていました。

そんな私に「ちょうど高知に行く用事があるから、ついでに寄ってみようか。」と道法さんが声をかけてくださいました。

 

 しかも当日は予定が色々変わりそれでも「早うこっちを出たら行けるじゃろ。」と早朝に広島を出てくれました。

 駅まで慣れない軽トラで運転してお迎えに行った私。「ほんなら、運転しようか。」と道法さんが運転してくれました。

 「山まで車でどれぐらい?」

 「いえ、歩きです。」

 「入り口まで行けるろう。」

 「いえ、ほんの入り口まででずーっと歩きで山に上がります。」

 「・・・」

 

◽️道法さんの言葉

 一緒に歩いて山に入った道法さんの一言。

「俺ならこの山はやめるね。耕作放棄地になってる畑があるじゃろ。そんなとこを借りたらええ。農業は運搬業じゃ。土地に固執するよりもみかん栽培を考えたら運搬しやすいところじゃないと続けられん。」

 せっかくやろうと思った山をやめた方がいいと言われて、ショックを受けました。でも冷静に考えると、その山でみかん栽培を続けていたのはうちだけ、みんなとっくにやめていました。畑の促成栽培の方が効率が良いからです。

 農業経営のためのアドバイスは心に響きました。

 

◽️道法さんのレクチャー

 とはいえ、みかんの木を見ると、道法さんは枝に生える芽の出方、葉っぱと味の関係、せん定の仕方、補強の仕方を教えてくださった他、山から降りた後も植物ホルモンの話についても時間ギリギリまで講義してくださいました。私一人のためにありがたかったです。

 

「無せん定は無害じゃ。」

下手なせん定するぐらいならしなくて自然のままでいい。木は自分で不要な枝は枯れさせている。

放棄地にある5m以上はあると思われる巨大化したはっさくの枝を示しながら「見てみ。そうじゃろ。」と教えてくれました。

 

◽️考えたこと

・続けていくにはどうしたら良いか

・みかんにどれだけこだわるか。

・年老いても父のようにみかんをずっと続けられるのか。

・山はみかんありきか、山の維持管理ができればいいのか。

・別のものを植えるか。

こんなことを少しずつ考えていくようになりました。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

 

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