名前で見分ける神社の種類(神宮と大社と八幡宮) | どんぐりの小径

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徒然に気まぐれに

ネットで神社の種類の見分け方に記事を見つけました。

自分の覚えていることと覚えたい処を抜粋します。

 

「神宮」に祀られるのはどんな神様?

「◯◯神社」というものだけでなく「◯◯神宮」や「◯◯大社」と呼ばれる場所もあります。

これらを「社号」と言います。

 

「神宮」は、明治神宮、鹿島神宮、香取神宮などがあります。

最近は増えて24社あるそうですよ。

「神宮」のつく神社は“天皇や皇室の祖先を祀っている神社”です。

明治神宮は明治天皇、平安神宮は桓武天皇や孝明天皇をご祭神として祀っています。

 

単に「神宮」という場合は伊勢神宮のことを意味します。

伊勢神宮には天照大神で天皇家の祖先とされています。

明治時代までは神社は国が管理していたため、

神宮を名乗るには国(天皇陛下)の特別な許可が必要でした。

 

戦後にその制度は廃止されましたが、神宮を名乗るには

神社本庁の特別な許可がいるため、ここ約80年で神宮に改称できた神社は、

・北海道神宮(旧札幌神社)

・伊奘諾(いざなぎ)神宮(旧伊奘諾神社、兵庫県)

・英彦山(ひこさん)神宮(旧英彦山神社、福岡県)

わずか3社しかありません。

神社本庁に属さない神社もあり、その中に神宮を冠するところもあります。

 

全国に24しかない貴重な「大社」

一番に思い浮かぶのは島根県の出雲大社でしょう。

およそ80年前までは、出雲大社のみが「大社」を名乗ることができていました。

その後、長野の諏訪大社や福岡の宗像大社など、全国からたくさんの人がお参りに

訪れる格式の高い神社も「大社」と呼ばれるようになっていきましたが、

現在でも全国に24社しか存在しません。

 

神宮は祀られる神様によってその社号が定められましたが、

大社は神社の「格」を表すものなので、祀られる神様のタイプは限定されません。

例えば、諏訪大社であれば建御名方神(タケミナカタノカミ)など、

春日大社には武甕槌命(タケミカヅチノオ)などが祀られています。

 

日本一数が多い「八幡宮」!

神社の中でもっとも数が多いのが「八幡宮」で全国に4万4千社あるとされています。

関東なら鎌倉の鶴岡八幡宮、関西なら京都の石清水八幡宮を思い出す方が多いでしょう。

八幡宮という神社は、基本的に祀られる神様が決まっています。

 

ご祭神は八幡神と呼ばれ、応神天皇を中心としてその母である神功皇后、

所縁ある比売神(ヒメガミ:神道における女神の総称)が祀られていることがほとんどです。

 

ご利益は勝負運。

源義家が、石清水八幡宮で成人の儀式を行ったり、

鶴岡八幡宮は日本で初めての武士の政権を作った源頼朝ゆかりの神社になっています。

古くから武運の神様として信仰された八幡宮は、

それが転じて現代ではさまざまな勝負事にご利益があると考えられているのです。

 

神宮と大社と八幡宮の違いとは?~超簡単に解説! 名前で見分ける神社の種類!【前編】|さんたつ by 散歩の達人 (san-tatsu.jp)

 

学問の神様に宿る“呪い”のパワー、「天満宮」とは!?

福岡の太宰府天満宮や、京都の北野天満宮が有名です。

こちらに祀られているのは菅原道真。

 

「◯◯天神」というのは天満宮の別名で、東京の亀戸天神や、

湯島天神などにも道真が祀られています。

一方、菅原道真は「日本三大怨霊」と言われる、ちょっと怖い側面も。

 

天才的な頭脳を持った道真は、政治の世界にも進出しスピード出世を果たします。

それに反感を抱いた周囲の者たちが、道真を京都から太宰府に追い出してしまいます。

道真はそのまま太宰府で没するのですが、死後、京都では雷や天災が起こるようになりました。

 

さらには道真を追い出した一族が若くして亡くなることが続いたり、

ついには、天皇の住まう建物のそばにまで雷が落ち、何人もの貴族が亡くなったのです。

これらは道真の祟りだと信じられ、その怨霊を神様として祀ることで鎮めようとしたと言われています。

 

インディーズ神社も入れれば日本最多⁉「稲荷神社」

稲荷神社は全国に3万社あるとされ、八幡宮についで2番目に多い神社です。

ここに祀られるのは「宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)」で、農業の神様です。

 

そのため、農家の多かった時代は五穀豊穣のご利益を求めて拝まれていましたが、

農家の減った現代はそこから転じて商売繁盛のご利益があるとされています。

そのため、会社の敷地内で祠を建ててお稲荷さんを祀るなど、

神社庁に登録されておらず、3万社にカウントされない神社も無数にあり、そ

れも含めると八幡宮より数が多いと考えられています。

 

稲荷神社といえばキツネがおなじみです。

キツネは神の使いですが、その理由はいくつかあります。

まず、古い日本の言葉で「ケ=食べ物」「ツ=助詞の『の』」「ネ=根っこ」を表します。

 

つまり、ケツネが訛ったキツネは「食べ物の根源を守る存在」とされ、

農業の神様である宇迦之御魂神の使いとして最適だったこと。

さらに、キツネは斜面に横穴を掘って巣としています。

古い時代、聖地でもあった古墳に横穴を掘って、出入りするキツネをみた人々が、

神聖な場所と俗世を行き来する存在と認識し、

神の使いになったのではないかと考える研究者もいるのです。

 

神様になった偉人たち

日本神話に登場する神様を祀ることの多いのが神社ですが、

天満宮が菅原道真を祀るように、歴史上の偉人を神様としている神社も数多くあります。

 

例えば栃木の日光東照宮。

こちらのご祭神は東照大権現で、徳川家康を神格化した神様です。

家康が亡くなったのは1616年、本人の遺言によって神様として祀られました。

その本意は「この国の安寧を、自分が死んだ後も守り続けたい」とも言われています。

他にも、日本三大怨霊に数えられる平将門を祀った神田神社(明神)や鎧神社があります。

 

「明神」は、特に崇敬される神につけられる敬称のようなもの。

神社庁にも「神田神社」で登録されていて、通称のようなニュアンスで「神田明神」と呼ばれている。

現代では、怨霊を神様としてありがたくお参りするなんて、不思議な感覚になるかもしれません。

 

しかし、古い時代の日本では、その方向性が正か負かは二の次として、

その人やその魂そのもののエネルギーの大きさが重要だったようです。

例えば、「呪う」と「祝う」という言葉、現代では真逆のニュアンスにも感じますが、

どちらも古い日本語の「宣(の)る」から派生したものだったりします。

 

他にも、武田信玄を祀る山梨の武田神社や、織田信長を祭る京都の建勲神社、

水戸黄門でおなじみの水戸光圀を祀る茨城の常磐神社など、

歴史的偉人を神とする神社は全国にたくさんあります。

写真・文=Mr.tsubaking

 

天満宮と稲荷神社のちがいとは?~超簡単に解説!名前で見分ける神社の種類!【後編】|さんたつ by 散歩の達人 (san-tatsu.jp)