とあるフィールドワークに参加して
“I am the luckiest”。「僕は、世界で一番ラッキーな男だ。」
私の好きなBen FoldsのThe Luckiestという曲の一節だ。
「出会い」というのは、本当に不思議なものである。まるで植物のように育ち、種を蒔く。
大切に育てなければ、枯れてしまう。
今回、フィールドワークに参加して、沢山の出会いの「種」を手に入れた。
国内研修で、フィリピンで、そして嵐のような11日間を共にして。
今、一つ一つの種はもう既に、力強い、小さな芽を出し始めている。
この小さな芽が育ち、大きな森となり実を結ぶ日はそう遠くないだろう。
そしてその実は、新たな森を育んでいく。
I am the luckiest。
水も、電気も無い。草や虫を食べて生活している。
日本という国の中で、透明人間のように、社会から忘れられて。
私は、そこに光を感じることは出来なかった。
貧しさとは何なのか。
でも、そこには光があった。
ベニヤを張った床に、隙間だらけのトタン屋根、ビニールを張った窓。
6畳に生きる11の命。
フィリピンのスラムにそれはあった。
豊かさとは何なのか。
I am the luckiest。
小さな村で医療を続ける医師。
WHOに働く医師。
NGOの一員として難民キャンプに働く医師。
厚生労働省に働く医師。
大学病院で患者を診る医師。
行き先は、沢山ある。
そしてどれも、かけがえの無いものだ。
自分に何が出来るのか、出来ないのか、そして何がしたいのか。
自分だからできること。
私の乗った船は、大波にもまれながら進んでいく。
先を行く船の、沢山の光に導かれながら。
I am the luckiest。
“I don’t get many things right the first time. In fact, I am told that a lot.
Now I know all the wrong turns, the stumbles and falls brought me here
and where was I before the day that I first saw your face.
Now I know that I am the luckiest.”
僕は、世界で一番ラッキーな男だ。