我が團は以前もご紹介させて頂いた通り「鎖團」の期間があった事もあり他校との交流は活発ではございませんでした。他校應援團と応援合戦になる様な試合に臨む強豪チームがなかった事もあります。よって大学応援団の連盟組織と言えば、昭和45年まで加盟させて頂いておりました全日本学生応援団連盟、TVで見かける東京六大学応援団連盟、また同じ関西の関関同立による関西四私立大学応援団連盟程度しか知識がございませんでした。無論、これ以外にも地域や旧制時代の繋がりをベースにした連盟組織が全国にある訳であります。
そんな無知な私共が現役組織がなくなってから存じ上げた存在の一つが横浜学生応援団連盟であります。その名の通り横浜を中心とした神奈川県の大学応援団による連盟組織であります。昭和40年代に結成された歴史ある連盟で、麻布大学、神奈川大学、関東学院大学、防衛大学校、横浜商科大学、横浜市立大学(50音順、活動休止中含む)が加盟しておられます。
一説には在京の連盟組織には迎合せず、神奈川の事は神奈川で決めて独自でやっていくという反骨精神が結成の動機ともされています。
一説には在京の連盟組織には迎合せず、神奈川の事は神奈川で決めて独自でやっていくという反骨精神が結成の動機ともされています。
我々の様な地方の人間からすると、日常の会話の中等で「首都圏」という表現で東京も横浜も同じ括りで認識する傾向がありますが、横浜は東京とは違う、という意識が高いと聞いております。これは我々の住む地域で同様の事象がありまして、関西という一括りの中に京阪神という三大都市圏が存在する訳ですが、いずれの街もその独自性を論い、関西=大阪ではないという意識があるのであります。就中、我が甲南大学がある神戸はその地域性や歴史、風土が横浜のそれと似ていると指摘される事が再々ある訳でありまして、横浜学生応援団連盟が結成されたのは分かる気がしております。
今や神奈川県は大阪府を、横浜市は大阪市を人口の点で抜き去り日本第二の都市圏を形成しております。そんな大都市である神奈川県でも活動中の大学応援団は盛時に比すると減少しております。神奈川県でさえ斯様な状況でありますので、他の地方は推して知るべしでありましょう。
先日の大学応援団フェスタにおきまして同連盟所属の各校のOBの方々にお力添え頂きました。昭和の時代であれば全日本学生応援団連盟と横浜学生応援団連盟の加盟校同士が統一行動を起こす事は考えられない事態であったでありましょうが、それだけ業界全体が危機的状況に瀕している証左であると言えましょう。
今回のフェスタを機に横浜学生応援団連盟の知名度、関心が向上し、再興への一助となる事を願ってやみません。
甲南大學應援團OB会
八代目甲雄会広報委員会