本山村怪々奇團【71】 | 甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

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甲南大学応援団再建物語
~黄霧四塞すと雖も、上に蒼天なきに非ず~

第71話 知恵比べ【後編】

 

その四方山話の中で、それぞれの1回生時の単位取得状況の話になりました。この3団体は、他のクラブと異なり練習・稽古や試合・行事等以外の時間も修業の時間であると位置付け、下級生は日常の時間を拘束される傾向にあります。我が團で言えば團室当番という悪魔のシステムがそれに該当します。故に三武会の1回生は殆ど講義に出ていなかったりする状況を招来する訳であります。
 
ある新2回生團員が同じ学部の空手道部の同期に質問します。
「おい、お前、何単位、取れたんや?」
「ワシは12単位や。お前はなんぼや?」
「なぬ?お前が12やと?どんな姑息な手段を使ったんや。男らしくないやんけ!」
と見当違いな怒りに腹を立てます。そうなのです、この團員、1年間で取得できた単位は僅か8単位でありまして、これにはさすがにその場にいた三武会メンバーも腹を抱えて笑いました。
とは言え、そこにいるメンバーの中で最高記録は20単位でありまして、後は10単位代ばかり。そうそう人の事を笑ってはいられない筈なのですが、彼らにとっては取得単位数が1桁なのか2桁なのかが大きな違いだったのであります。
【少林寺拳法部】
そんな感じで入学式会場前で騒いでおりますと、そこに少林寺拳法部の新3回生の一人がやって参りました。
「お前ら、何を騒いでるんや?」
との下問に対し少林寺拳法部の2回生が、三武会新2回生の単位取得状況が惨憺たる状況である旨を説明します。
「先輩、應援團のこいつに至っては8単位しか取得出来ておりません。さすがに我が拳法部にはそんな馬鹿はいません」
と説明すると3回生氏の顔が俄かに曇り
「ワシは4単位や」
と吐き捨てる様に言い残しその場を立ち去って行きました。
唖然と見送る三武会新2回生軍団。その場には10名強がおりましたが、全員の単位を足しても卒業出来ない彼らの頭では、どうすべきかが咄嗟に浮かばなかったのも止むを得ない事でありましょう。
 
甲南大學應援團OB会
八代目甲雄会広報委員会