最近はクリーニングサービスも充実して参りましたので、家庭によってはアイロンを使用する機会が減っているのではないかと思われます。皺がつきやすいズボンもプレッサーで手軽に手入れできますので、益々、アイロンの出番が減っております。
応援団員にとっての学ランは、通学着 兼 普段着 兼 正装 兼 ユニフォームであるという何役もこなす仕様になっておりますので、皺が入る事、甚だしいのであります。
大事な舞台、行事の前などは強制的に全団員の学ランをクリーニングに出したりもしますが、自分の身の回りの事に気を配っている余裕がない1回生は、日常、折り目が判然としないズボンやヨレヨレの学ランを着ていたりします。
洒落者の上級生などはアイロンで学ランやズボンにアイロンをかける事を日課にしていたりしました。アイロン台で皺を伸ばしたり、ズボンを吊るしたままアイロンのスチームを当てたり、下級生は不思議そうに眺めているだけでありますが、作業が終わりますと新品の様にパリッとしているのであります。洒落者はこういう繊細な作業は、不安が残る後輩に任せたりしないものでありました。
練習も団務も終わり、ジャージ姿で鼻歌を歌いながら先輩が学ランにアイロンをかけ始めると「さては今日はどこかお気に入りの娘がいる店に行くつもりだな」と当番団員は思うのであります。
それだけ団員にとって学ランは大事なものであり、自らが思う粋のこだわりの集大成なのであります。
それだけ団員にとって学ランは大事なものであり、自らが思う粋のこだわりの集大成なのであります。
甲南大學應援團OB会
八代目甲雄会広報委員会