仕事は仕事でヘビーでありますが、仕事以外の時間も何気に非日常的な空間になっております。
複数日に亘る現場ではトラックの荷台やら車の中で寝る訳ですが、ただでさえ睡眠時間が短うございますので、一刻も早く寝たいのが人情というものでありましょう。さりながら周囲は十代後半の青少年少女ばかりでありますので、さながら修学旅行気分だったりします。起床まで3時間もないのに、いつまでもキャッキャッと騒ぐ声が止みません。
年齢的には左程、変わりませんが、寝れる時に寝ておく、食べれる時に食べておく、という事が極めて大切である事を経験的に知っておりますので、はしゃぐ気持ちが分からないではありませんが、ここは大人しく寝るのが得策というものであります。
しかし寝る事に集中しようとすると
「オレと一緒に仕事してる兄貴、九九が出来るんや。ねー、アニキ」
「こっちの兄貴かてメッチャ難しい漢字をサラサラと読んではるで。ねー、アニキ」
などと会話の渦に巻き込まれるのであります。そうこうしているうちに空は白み始め、一睡もせぬまま翌日の仕事に向かう羽目に陥る次第でございます。
これはよく見られる現象でありますので、トラックで寝る場合は、四肢を伸ばして寝る訳には参りませんが、荷台の喧騒から隔絶された運転席がエグゼクティブスイートと呼ばれ激しい争奪戦が繰り広げられるのであります。
甲南大學應援團OB会
八代目甲雄会広報委員会