写真は随分と身近で手軽なものになりました。大抵の人が持ち歩く携帯電話、スマホで気になった光景に出くわせばパチリと、またご飯屋さんに入って出てきた食事を撮影しブログにアップ、などという風景は当たり前のものとなっております。
我が国で残っている写真の最古のものは江戸時代末期であるそうであります。著名な坂本龍馬や高杉晋作の写真は現存している事はご存知の方も多い事でしょう。当時最新式の湿式写真
で上野彦馬
という人物がその多くを撮影したそうでありますが、日中の白粉を顔に塗った撮影で、20~30秒ほどの露出時間が必要だったそうであります。20~30秒と言えば短い時間ではありますが、途中動いてしまえば像が乱れてしまうので、結構、写真撮影というものが大層だった訳であります。
それから比べますと隔世の感がありますが、昭和の時代でも日常からカメラを持ち歩いている人もそう多くはありませんでしたので、写真を撮るというのは行事とか、ある程度、限定された場である事が多かった様に感じます。
そんな事もあってか我が團で残っている写真も乱舞祭や合宿や応援風景など、何かイベントに纏わるものがその過半を占めております。それはそれで貴重である事に変わりありませんが、日常の何気ない瞬間を捉えた作品はまた違った趣があって味わい深いものがございます。
そんな写真が何点か発掘されましたので、次稿より順次、ご紹介して参りたいと思います。
甲南大學應援團OB会
八代目甲雄会広報委員会