寒稽古 | 甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

甲南大学応援団再建物語
~黄霧四塞すと雖も、上に蒼天なきに非ず~

以前にもご紹介しましたが、この時期、我が團では恒例の寒稽古が住吉川で行われておりました。大学の後期試験の日程によって12月に行われたり1月に行われたりという事がありましたが、寒い事には変わりありません。強いて申せば通常の練習が行われ、その流れで寒稽古に突入する12月の方が、体も臨戦体制でやや有利かとは思いますが、大差はございません。


いつも通り、昼休み開始前の正午になりますと、團室1Fにジャージの下だけを履いた上半身裸、裸足の出で立ちで、12時10分の昼休み開始を整列して待たねばなりません。何度も触れました通り團室は学食と同じ建屋にありますので、時間的に昼食を摂るべく多くの学生が殺到してくる頃でありますので、見てはならぬものを見たかの様な反応を示される事が多うございました。この時間が恥ずかしくもあると同時に何も動いておりませんので、一番、寒さが身に沁みる時間でもあります。


中にはこの瞬間の為に「ワシは墨、入れるで」と威勢の良い下級生も出て参りますが、当時、関西で屈指の彫師である尼崎の某氏(名人と呼ばれた割には何を彫っても、ゴルゴ13の顔になってしまう事で著名な方)の元を訪れたものの、手軽になった今日よりも遥かに高い彫代の前に挫折するのでありました。


さて、時間になりますと團室から1kmも離れていない住吉川へ走って行き、川に脛あたりまで浸かっての発声練習、突き、プロペラ(四股立ちのまま両手を広げる体勢の事を我が團ではこう呼称します)が定番メニューであります。意外ではありますが、川まで走って来ても距離が短いせいもありちっとも温かくなりませんが、発声練習が終わる頃には温まって参ります。そしてプロペラが終わる頃には汗まで流すのですから人間の体は不思議であります。


寒さが沁みるこの時期、裸で川に浸かる事がどんなものか、想いを巡らせて頂ければ幸いでございます。




甲南大學應援團OB会

八代目甲雄会広報委員会