4年(よとせ)を花と飾るらむ | 甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

甲南大学応援団再建物語
~黄霧四塞すと雖も、上に蒼天なきに非ず~

学生組織の特色は、3月に4回生が卒業し、翌月には新入生を迎える事により、毎年、血が入れ替わり4年で完全に一巡する点にありましょう。故にどんな名将であっても1年間しか最高学年として指揮を執る事が出来ません。團員がいない等のイレギュラーがあったとしても、最長で4年(結果が出ない場合は8年まではシステム的に可能ではありますが)でございます。

 

体育会などはその影響が顕著でありまして、不世出の名選手が現れれば、プロではその実力に翳りが見えるまで、活躍し続けるのでありますが、大学スポーツの場合、4年経てば引退せざるを得ません。故にその選手が活躍した期間、無敗を誇っていたチームが、引退と共に低迷する、という事態は珍しくありません。

我が應援團の場合、名将が1年間、無謬の采配を振るい團勢を拡大しても、翌年に愚将がそれを台無しにしてしまう、という事も起こり得る訳です。
應援團は良くも悪くも年功序列でありますので、仮に見事な体躯と金剛無双の怪力を誇り志賀勝が腰を抜かす様な面構えの1回生がいたとしても、3階級特進で親衛隊隊長に任命される事はございません。各学年それぞれに役割があり、その範疇で己の能力を磨く訳であります。

 

学年に応じ、求められる能力は異なりますので、良い1回生が良い2回生になるとは限りません。また逆に3回生までは昼行灯であった者が、幹部になるなり見事な采配を振るう事も有り得る話であります。

各学年に応じた役割、そして喜怒哀楽がある訳ですが、いかに早くこれらの事に気付き、自らに残された應援團員としての時間の短さを知る者が、良い團員と言えましょう。
やり甲斐を感じ始めますと、時の流れの体感速度が飛躍的に増しますので、時間がいくらあっても足りぬ、という状況になる訳でございます。

 

しかしながらその儚さこそが大学のクラブ活動の醍醐味であります。何かしらクラブ活動に励んでおられる方は、是非、その儚さを理解して日々の活動に勤しんで頂ければ、と思う今日この頃であります。

 

八代目甲南大學應援團OB会

広報委員会