應援團では1回生の様子を見れば3回生の器量が分かると言われております。
年代によって運用は変わりますが、概ね4回生幹部という者は最上級生でありますので、行事以外は基本、自由参加でございます。4回生には就職活動というものがありますし、團生活の中で多々、取りこぼした単位を取得すべく授業に出る必要も生じます。
勿論、個人差はありますので、上級生がいない團室での生活を満喫すべくほぼ毎日、顔を出す者もいれば、行事以外ほとんど姿を見せない者、人それぞれであります。
こういった事情がありますので、他部や他校應援團では夏休み前に幹部交代を執り行う団体もある様でございます。ただ我が團の場合、秋の行事集中期間に3学年の人数で臨むのはやや苦しい事情がございますので、幹部交代は行事が落ち着く12月に執行する運用になっております。
故に1回生にとって日々の指導役という存在は3回生が中心にならざるを得ず、幹部は滅多に姿を拝む事ができない雲の上の存在である事が多かった様です。故に勧誘活動から日々の練習、行儀見習いで陣頭指揮を執るのは準幹部と呼ばれる3回生である事が多い訳であります。
勧誘活動などは実に地味な作業でありまして、相応の管理能力が要求されます。声をかける新入生は数百名に及びますので、個々の進捗状況の管理、次の行動の指示等を日々、行うのは3回生の仕事であります。そういう地味な仕事ぶりと結果はリンクしますので、よく考えよく働く準幹部であればそれなりに新入團員が入るという訳でございます。
その後の日々の練習もただ単に決められたメニューを行うのではなく、その時々の状況を的確に判断し、適切なメニューを指示する事も3回生の役割でございます。1回生としての仕事をこなせる様になるゴールは毎年、同じでありますが、そこに至るプロセス如何で1回生の定着率も随分と変わるのであります。
こういった事情がございますので、1回生が沢山、入團したとか、なかなかしっかりした1回生がいる、といった年は3回生の手腕が良い、というケースが多いのであります。正確には3回生の役割を果たしている者の器量が推し量れるという事でありましょう。
八代目甲南大學應援團OB会広報委員会