應援團員にとって学ランは普段着であり、応援会場や乱舞際会場で着る晴れ着であり、冠婚葬祭での礼服でもあり、と大学生活4年間の体の一部と申し上げても過言ではありません。
入團し1回生のうちは先輩のお古の学ランで過ごし、懐具合と相談しつつ自分のものを誂えて参ります。早い者は入團早々に作りますし、夏休みが終わった後には誂える者は多うございます。概ね2回生からは自前の学ランで團務に励むのが一般的でございました。
学ランは各校それぞれ特徴がございますし、多少の流行廃りもございます。ただ漫画等で描かれがちな踝まである様な丈の上着に、袴と見紛うが如きズボンというスタイルは現実には余りおりません。世間様が思っておられるものよりは遥かに普通の学生服に近いものを着用致しておりました。
我が應援團の場合、上着の丈で申し上げれば、気を付けの姿勢をした際に指先が上着の裾にかかる程度の長さ、と規定されておりました。ズボンのポケットには日常、よく使用するハンカチが入っておりますし(先輩がトイレに入った際、手洗い後に渡します)、演武の際は扇子が入っていたりしますので、それらを取り出す際、規定より長い丈でありますと、やや身体を傾けて上着をたくし上げる必要に迫られる訳であります。直立の姿勢のままさっと取り出さねばなりませんので、長い丈は禁物なのでございます。
ズボンは特に細かい規定はございません。これは世間で良く言われます様に、演武等で動き易い様に、通常のものより太いものを着用するのが一般的でございました。ただ余りにも太いと逆に不恰好で、絶妙な太さに抑えるのがその者のセンスでございます。
八代目甲南大學應援團OB会
広報委員会