東京オリ・パラまで、あと17日。昨年は中止に追い込まれ、オリンピック史上例を見ない1年延期。無観客になるのか未だはっきりしないが、何とか開催が期待される。中学生だった1964年に東京の青空に五輪の飛行機雲が描かれたのを今でも覚えている。生きてる間に、東京で2回目のオリンピックを迎えた。考えもしなかった。それにしても100年前のスペイン風邪では、あまりの死亡者数に第一次世界大戦が停戦。戦争の犠牲者数を感染者の死亡数がはるかに上回ったためだ。それを考えると、この百年で科学、医学の進歩はめざましい。まだまだ、感染の脅威はあるが、抑え込みに希望が出来て来たのは確かだ。ここまて来たら、少しでも多くの日の丸の数を見たい。勿論、全世界のワクチン接種にバラツキがあり、参加を希望する国の全てのアスリートたちが参加できるわけではないが・・・。

  日比谷線人形町駅下車。人形町通りの甘酒横丁と反対方向に玉ひでの方に行くとすぐに〝立喰そば うどん 福そば〟がある。立喰そば激戦のこの地区にあって、福そばは食の評論家からも賞賛される名店。

 〝福そば〟の「福」は福建省の福。店主のユンさんは、福建省の厦門(あもい)市出身である。日本に来て、和食の魅力に憑りつかれ和食の修業。遂に蕎麦屋を開業。ユンさんの美味しい蕎麦も勿論だが、謙虚で礼儀正しいお人柄で近隣のサラリーマンの心を捉えている。

券売機で食券を買おうと500円玉を投入すると投入金額が760円。

あっ、この券売機、投入金額が増えるのかと思った爆  笑が、

どなたか釣銭忘れてませんか?

と、呼びかけると、

私です。

と、中年サラリーマンが名乗り。一旦、釣銭レバーで全額返金し、投入した500円玉だけ取って残りを彼に返金。

何度も丁寧にお礼を言われた。一度、逆のこと新宿の店であり、後ろに並んだ客に僕の釣銭を全部盗られたことがあった。食事の時に嫌な気持ちになるのはお互いよくない。

 

 券売機に〝出汁巻き玉子のおつまみ〟100円がある。昼食時はアルコールサービスがない筈だが、念のために店主に聞くと、

1時半を過ぎてお客さんも少ないからどうぞ

ラッキー!!そば焼酎雲海を蕎麦湯割りでお願いした。300円だ。

これで100円とは嬉しい。

注文の蕎麦が到着。

〝紅ショウガの天玉そば〟(490円)。

紅ショウガをかき揚にしてるのは珍しい。衣を薄くしてあるので紅ショウガの苦味がよく分かる。実に美味しいし、見た目も鮮やかな赤で美しい。まるで丼ぶりに浮いた日の丸だ。

Netflix(ネットフリックス)の食のドキュメンタリー・シリーズに〝アグリー・デリシャス〟がある。見た目は悪くても美味しさを追求するというものだが、和食の場合は違う。見た目の美味しさも大切。だからこそ、外国人は日本食に憬れる。

「ロボット工学」、「アニメ」、「日本食」。外国人の憬れの現代日本。

温泉玉子を崩し、蕎麦とかき揚を絡めながら一気に掻きこむ。立喰そばの醍醐味だ。

紅ショウガのかき揚は人気だが、〝桜エビ〟のかき揚も人気。

130円出すと、かき揚がどれでも追加できる。

そば焼酎のお代わりと、かき揚を追加。天つゆも掛けまわして貰った。

桜エビなのにさほど赤くない。照れでも美味しい。

計算外の昼酒を堪能。けだるさをシートに委ね路線バスでゆっくりと帰る。

 

【お店へのルート】

東急バス(東98)  等々力操車場⇒東京駅丸の内南口

都営バス(東22)  東京駅丸の内北口⇒茅場町