「よし 明日行こう」と 突然決めた♪

 

たまたま 今開催している秩父鉄道主催のハイキングイベントが蓑山だというのを知ったもんで☆

天気予報を見たら 曇りで気温も高くなさそうなのが明日だから☆

 

蓑山へは いつか登ってみたいなあと思ってたんだ

でも様子がわからないし 1人で登るには距離的にもちょっと自信がなかったん

 

蓑山は 真上から見れば 南北に長い長丸の形の山で

本当に 簑をふぁっさ~と地面に置いたみたいな山

いつも電車やバスから眺めては 大らかで朗らかそうな感じの山だなあと思ってたん 

 

頂上付近は公園に整備されて 桜 ツツジ 紫陽花と季節の樹木が植栽されて 『美の山』という 観光名所になっている

観光道路が作られて 頂上まで自動車でも行かれる山

今は紫陽花がちょうど見頃を迎えたところで 人出はあるだろう

ただ 登山道のほうは 人が居るだろうか・・・と懸念してたん

 

そしたら そんなイベントがあるというので

だったら!

きっと人がたくさん来るじゃん!

何かあったら 誰かが発見してくれるじゃん!

熊怖くないじゃん!(?)

チャンスじゃん!

 

と思ったんだ♪

 

 

朝 和銅黒谷(わどうくろや)駅で 電車を降りたら

案の定 ぞろぞろとリュックサックの人達が改札をぬけて 受付で地図などもらって 山へ向かって行ってた♪

 

そのイベントのことは 結局 詳しいことがわからなかったもんで

自分は申し込まなくても 同じコースを歩けばいいや

というつもりで

イベント受付には寄らなかった

 

 

まずは 駅から近くの 聖(ひじり)神社へ寄ってお参り

 

 

そして 神社から少し先の

 

 

和銅の露天掘り跡を見学

 

和銅とは

純度の高い(混ざりものの少ない) 自然銅のこと

 

この場所は

外秩父側の三波川(さんばがわ)変成帯と 秩父盆地側の新第三紀の地層の境目となる 出牛(じゅうし)黒谷断層が走っていて

奈良時代 断層の破砕帯に露出した自然銅が発見され 採掘されたのだった

 

見つかった和銅は都に献上され

朝廷が 元号を『和銅』に改元したほどの歴史的出来事

そして『和同開珎』が鋳造・発行された

 

和銅元年に創建された聖神社には 金山彦命(かなやまひこのみこと)という鉱山の神様が祀られている

 

 

和同開珎のモニュメントから 和銅沢を挟んでそびえる和銅山の崖にある

露天掘りの跡

 

 

崖の上のほうから露天掘りを眺められる見学路は 崩落のため立入禁止になっている

残念

 

 

この近辺には

昨年の春 瑞巌寺のツツジをお花見した後 見学に行・・・行こうとして 途中で獣臭がして引き返した

金山の鉱山跡(江戸時代の採銅坑)や

和銅沢の上流に 国会議事堂の石材に使われたという蛇紋岩の採掘跡もあったりして

宝の山みたいな地域だなあ

 

またまとめて歩いてみたいけど 今日はひとまず置いておいて

登山だ!

 

遺跡見学中も 続々とハイキングの参加者が やってくるよ

(しめしめ♪)

いざ 歩き出そう

 

山の麓の傾斜に広がる耕地を抜けて振り返ったら

もう開ける景色が爽快だ

 

 

雲が多くて 奥秩父の山々は あまり見えないけれど

今日はこのまま 暑くならないことを祈るよ

 

 

登山道の入口で 「お先へどうぞ」と声をかけてくれたのは

女性の4人グループ

「いえ 私遅いんで どうぞお先へ」と言ったけれど

私が先に進むことになった

後ろからみんなが 私の熊鈴「イイネ」って言ってくれる うふふ

本当にいいかどうかは 熊さんに聞いてみないとわからないけどね

 

このあと 抜きつ抜かれつみたいになったので

麦茶を飲んで 写真を撮りながら休んで 距離を置くことにした

 

これは 獣の足跡かしら

 

 

あちこちにあるんよ こういうの

 

 

根本から折れて そっちの木に寄りかかっている木

 

 

こうして山を登っていて

倒木は少しあるけれど

狭山丘陵みたいなナラ枯れが見当たらなかったので ちょっと安心した

 

 

写真を撮っていたら

たしか麓の耕地で追い越した男性が登ってきて 突然現れた私にびっくりした

 

一緒におしゃべりしながら登っていく

途中で 男性が少し休むというので 先を歩いて行ったけれど

ペースは同じくらいで 姿は見え隠れしていた

 

いくつもある登山道のうち 距離が短い分

急登続きの 『和銅コース』

男性の話では ここは下りで使うことの多いコースなのだそうだ

 

 

 

あと400mの標識を見て

ヒャッホー! と駆け出したくなったのに

心とは裏腹に まったく足が動かなかった

(あとから地図を見たら このコースの400mはけっこうまだあった)

 

一歩一歩と登って行くと 後ろから さっきの男性の声がして

 

「あと400mだってよぉ!」 と教えてくれた

「はーい! 駆けて登りたい気分でーす!」 と答えたよ

 

このあと明るく開けて ようやく緩やかな傾斜になったところには

桜の木が植えられていた

 

後ろから追いついてきた男性に

「春はここで桜の花が迎えてくれるわけですねえ」 と言うと

「ああそうだよねえ でも ここでもう頂上かと思いきや まだここから最後がきついんだよ」と笑って教えてくれた

少し休んでいくようなので 私は先に進んだ

 

 

山頂手前

皆野町で見かける コレ!

 

 

コレがあった!

 

登山者の統計をとっているカウンターだそうで

一度やってみたかったんだあ

初カウンター☆

私 和銅コースの4588人目でございます

(いつからのカウントかわからない)

 

山頂広場に着いて

まずは

 

 

バンザーイ

 

これまで遠~くから見ていただけの 放送用アンテナが 目の前にあるわ☆

『山頂』の場所よりも アンテナのところのが高い気がする

 

ベンチに座って休憩

そばに座っていた方から

「よく写真にある 紫陽花がバーっと咲いているところはどこなのかな?」

と聞かれた

「私も初めて蓑山に登ったもんで そういえば今のところ見かけてないんですけど たぶん東側の斜面だと・・・」

と スポーツドリンクを飲む

甘くて美味しいわ~

 

今日は途中で水切れがあったら困ると思って

凍らせたペットボトルの水と スポーツドリンクと 野菜ジュースの小さいパックと

電車で朝食のときに飲んだ麦茶の残りを背負ってきた

何が重いって水分が重いんだ

 

そんな お喋りしていたら

先程一緒に登ってきた男性が 山頂に到着して

「証拠に☆」と 自撮り写真を撮っていた

 

 

では次は 展望台に行ってみようかな

 

 

 

霞んでいるけれど 武甲山から秩父市街地

 

展望台の反対側へ回ると 私的にはあまり馴染みのない山が連なる

全体的になだらかな稜線

北から 釜伏山(かまぶせやま) 登谷山(とやさん) 皇鈴山(みすずやま)大霧山(おおぎりやま)だって

 

 

なだらかすぎて わかりにくいなあ(笑)

あの山の向こう側は まだ行ったことのない東秩父村

山を越えてもまだ秩父か

秩父 広いなあ

 

 

真ん中の凹んだあたりは 粥仁田(かゆにた・かいにだ)峠らしい

秩父困民党 落合寅市の隊はあの峠を越えて行った

 

秩父には 花火や龍勢をつくる職人が居るので

困民党の中にも火薬を扱える人が居て 弾薬を作るのには事欠かなかった

煙火筒に火薬をつめて 大砲もどきのようなものを作った花火師は 粥仁田峠の戦いでそれをぶっ放して 敵に一泡吹かせた

・・・という話が好き♡

 

憲兵がやってきたとの情報で隊が散り散りになったあと

皆野に戻ろうとした寅市に 「今下に行ったら捕まるよ」と教えてくれた村人がいて

寅市は蓑山に潜んだらしい そして そのまま逃げおおせた

 

この山のどこに隠れていたのかなあ 寅市さん

 

 

さあ いよいよ 紫陽花の斜面へ

 

 

紫陽花があまり無いように見えるけど

あるのよ

 

 

下の急斜面に(笑)

 

足がくたくたで 下の方へ行きたくないけど

いやいや ここで行かないでどうする オレ!

 

 

一面の紫陽花

草が綺麗に刈られた 小路を歩く

 

 

綺麗だなあ

 

 

眺めながら 山頂広場に戻る

よいしょ よいしょ

 

散策して 昼食もとって

山頂公園では 1時間以上ゆっくりした

 

出発して 尾根の道を北へ向かう

オカトラノオが たくさん咲いているよ

 

 

オオバジャノヒゲも

 

 

ひときわ香っているのは ムラサキシキブ

 

 

昔懐かし 駄菓子のラムネの香りがするんだ

 

秩父鉄道のハイキングコースでは 頂上から尾根道の『関東ふれあいの道』を通って 親鼻駅へ向かうようなんだけど

私は ちょっと寄り道したいところがあった

 

蓑山神社の狼さんのところへ♡

 

 

ワン!

 

 

ガルルルル!

 

 

これからも蓑山を守ってね

 

アカショウマかな?

 

 

 

あ ザトウムシが居た!

 

 

子供のころ 丹沢だったか箱根だったか 山道にたくさん居て

歩く私の足元から 長い足を動かして逃げていく様子が

チンチロリン チンチロリン っていう感じだったので

チンチロリン蜘蛛って呼んでたんだ

今知ったけど 蜘蛛じゃないんだね

 

一度『関東ふれあいの道』コースへ戻ったあと

再びはずれて 行きたかったコースを行くことにした

『仙元山コース』

 

 

このコースでは誰にも会わなかったん

 

 

わあ ギンリョウソウを初めて見つけた

 

 

 

途中 観光道路を横断する

その道端に座って 休憩した

足がガクガクだあ

 

 

道路脇に キハギが咲いているのを眺めながら

溶けてきた氷水を飲んだり タオルを濡らして顔を冷やしたりした

地図を見たら 分かれ道からまだ半分くらいしか来てなかった

自動車がすいすいと走っていく

 

よし もうひと頑張り! と山道へ入る

 

このあたりまで下ってきたら 蒸し暑くなった

そうか 山の上は涼しかったんだね

 

 

ん? 山の神様かな

 

 

 

最後に 富士嶽大神(ふじだけおおかみ)のお宮があった

 

 

拝殿の中を覗くと 向こう側もガラス窓になっていて

拝殿の建物の後側に祀られている「富士嶽大神」と彫られた大きな石がガラス越しに見えるようになっていたよ

 

そうか 仙元山コースは

浅間神社 浅間山コースなんだ と気づいた

 

下界の 車などの生活音がもう聞こえていて

ここからググっと下ると

秩父十三仏霊場 萬福寺さんに出て 下山

 

墓地になにやら重機が入って作業していたので 参拝するのをやめた

今度は紅葉の季節に来たいなあ そのとき参拝すればいい

 

 

萬福寺さんの入口にあった石碑

そうか皆野町は 金子兜太の故郷か

 

親鼻駅はすぐ近く

次の電車まで30分以上あって 駅舎でゆっくりした

 

ああ 楽しかったなあ

楽しかった 楽しかった とずーっと思った

ありがとう 蓑山

また来よう 蓑山