第1章・愛(主な主人公
○高梨 愛(29歳の女性。元・大手企業女性代表役員、自身の自殺未遂当日の夜に看護学生の堂々祐太に命を救われる。現在は、ひきこもり気味のピア・サポート専門員(境界性人格(パーソナリティー)障害)


○坂崎 ヒデト(35歳の男性。愛とは知らずに誘惑されて、身体の関係を持つピア・サポート専門員(統合失調症)
5年前に引き起こした「長山線脱線事故」の元容疑者。精神鑑定で罪を免れたが、罪の意識に悩まされて、衝動的行動(自殺未遂)を抑え続ける日々。(愛が過去に通院したデイケアメンバー)


○堂々 祐太(18歳の看護学生(災害派遣精神医療チーム(DPAT)志望)。愛のひきこもり生活直前に巡り会う。5年前「長山線脱線事故」で、両親と妹の家族を失っても正義感の強い少年である。愛へ密かに惹かれている


○高橋 遥香(29歳、愛の親友。女子高時代は「高高コンビ」で、女子生徒の中心。現在は、東京医療福祉専門学校の精神保健福祉士(PSW)。愛の良きアドバイザーでもある。


○高梨 憲三(愛の父親。地元を離れて、東京都から比例区で2回連続当選を果たす。現役の代議士にして、内閣に列席する法務政務官(政府高官)。愛が小さな頃から英才教育を徹底してきた。原理主義的な頑固者であるが愛の幼少時代ユーモア溢れる姿勢も示していた。高梨家の婿養子。


○高梨 愛子(愛の母親。夫の政治姿勢に理解を示しつつも、娘の愛を自由闊達な人であって欲しいと、夫の英才教育を否定し続けてきた。現在は、やや鬱気味である。


○堂々 勇気(祐太の兄。元大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会(JRAT)副リーダーで、現役の理学療法士。
ある出来事を境にJRAT参加を辞退する。祐太の尊敬する兄である。

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第2章・ヒデト(主な主人公
○前原 春太郎(ヒデトの先輩(通称:ハル兄さん)、37歳。現役モデル。落選続きのヒデトを心配する兄貴的な存在。後に、ヒデト自身が、精神障害を患っていることを告白されても、障害者として接することなく障害や病気も受け入れる芯の熱い男である。


○川奈 薫子(現役グラビアモデル(通称:かおる姫)、25歳。前原と同じ事務所に所属する。穏やかで明るいが、背の低さにコンプレックスを持つ。後にヒデトが精神障害である事実知った時に薫子の性格が豹変する。