厚生労働省が4月24日、過労死や過労自殺を防ぐ国の対策をまとめた過労死防止対策大綱の改定案素案を公表しました。終業後に一定の休息を与える「勤務間インターバル」の普及に向け数値目標を設定するなど、長時間労働の是正に重点を置いたもので、夏までに大綱を閣議決定する方針です。
 勤務間インターバルは、政府が今国会に提出した働き方改革関連法案で導入が「努力義務」とされています。厚労省が2017年に全国約6400社を対象に行った調査では、導入した企業はわずか1.4%。制度自体を知らない会社が多いため、政府は導入企業の割合などの数値目標を初めて定めることになりました。
 また、企業による労働時間の把握について画期的なのが、自己申告ではなくICカードなど客観的な方法で確認するように促すことです。企業に対する指導力を強化することで、労働時間をうやむやにしないようにします。電通の新入社員の過労自殺や、NHKの女性記者の過労死を受け、メディア業界での労働実態把握を進めることも明記しました。
 現大綱は14年制定の過労死等防止対策推進法に基づき、15年に閣議決定されました。3年をめどに見直すよう定めており、今回が初の改定となります。