もう40年以上も前の映画ですが、松本清張原作「砂の器」は今でも映画のワンシーンが浮かぶほど強烈な印象のあった映画です。
テレビドラマでも何回かリメイクされていますが、映画とは比較になりませんでしたと言うか比較する方が無理だと思います。蒲田駅構内での殺人事件が発端で、被害者が東北弁訛りで話していたことから、当初は東北出身者と思われていたのが実は出雲にも似たような東北訛りがあることがわかり、そこから少しずつ事件の謎が解けていくことになりました。
その陰では当時は感染すると恐れられていたハンセン氏病患者の父と放浪の旅の末、必死に生きた犯人がやがて名前を変え一流の音楽家となっていく様が明らかになっていきました。刑事たちの執念でついに犯人逮捕に至るのですがとてもメデタシ、メデタシでは済まない悲しい気持ちにさせられました。
クライマックスに流れるテーマ曲の「宿命」が映画の場面をさらに盛り上げ、特に父子が海岸で戯れる回想シーンは涙があふれました。原作も素晴らしかったのですが映画も限られた時間で原作の趣旨が十分反映されたと思います。とにかく感動の映画でした。