紫式部日記の中に書かれた子供の頃のエピソード。学問に熱心な父が弟に漢文を教えていると、側で聴いていた紫式部の方が理解がずっと早く、父が「口惜しう、男子にて持たらぬこそ、幸いなかりけれ」(この子が男の子でないのが残念!)と嘆いたという話。式部の気持ちは複雑だったことでしょう。自分の能力が高く評価されたと同時に「でも女だからダメ」言われてしまったわけだから。


そんな紫式部が書いた源氏物語は、ジェンダー視点で読み直すとますます面白く感じます。